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ALKINIST -あるきにすと- フランス

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ピレネー 

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君がピレネーか。

ここ数日、ピレネーを見渡せる場所にいたにも関わらず、悪天候でまったく拝む事ができなかったのだけど、そんなピレネーが姿を現したのは昨夕の事。

回復するかと思われた天候も、朝から霧雨。
ピレネーは今日も姿を隠している。

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スペインまで50キロ程。
明日にもスペイン入り。


空を覆っていた雲の間から青空が見え始めた。

さあ行こうスペインへ。
さあ越えようピレネーを。

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歩く人 

どんよりとした空の下、道脇に座り、一服していると、後方、今自分が歩いてきた方向からやって来る人影に気付いた。
どうせ現地人だろうと、最初は特に気にもしていなかったのだけど、人影は次第に近付いてきて、彼がバックパックを背負っている事、もしや徒歩旅行者ではと胸が高鳴る。

手を振りながら、対向車線からこちらへと歩いてきた彼はオランダ人。

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「サンチアゴを目指しているのか?」と尋ねてみると、「そうだ」と答えた。

「テントで夜を過ごしているのか」と尋ねてみれば、「いや」と彼は言い、バックパックにくくり付けてあるゴザを指差した。
遠目からは断熱マットだろうと思ったのだけど、実はゴザだった。

「何を食べているのか」と尋ねてみれば、「金を持っていないので、現地人から食料や金を与えてもらい、生活している」と彼は言った。


そう、彼は無銭旅行者。
ゴザを敷いて眠り、人々から食料などを与えられているという彼。
バックパックを背負い、日々移動しているので旅行者と呼ぶ事ができるけど、物乞いと紙一重ではないかと思った。

そして彼はそんな生活を9年送っているのだとか。

正直なところ、彼のような無銭旅行者に対しては否定的で全く賞賛するに値しないのだけど、インドやヒマラヤ、イラン、トルコなど9年間歩き続けているというのは素直にすごいと思った。

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「あなたは何を目指し、何を求め、歩き続けているのか」

先に歩き始めた彼の背中を見送りながら問いかけた。



彼の方が咲きに歩き始めたとは言え、歩行ペースはこちらの方が速く、すぐに抜き去り、次第に後方の彼との距離は広がった。
5キロ程先に町があり、カフェでコーヒーを飲みながら彼がやって来るのを待った。

「なぜ歩くのか?」
いつも自分が尋ねられている事をどうしても彼に問いたかった。

前述した通り、無銭旅行というスタイルには否定的なのだけど、彼にコーヒーをごちそうし、別れ際に5ユーロでも渡そうかとも考えていた。

実際ぼくもこれまで何度か現地の方からお金を渡され、最初は金銭を受け取るのに抵抗があり、「物乞いじゃないから」と拒否したりもしていたけど、彼らは物乞いに金を与えるとかそんな気持ちでなく、純粋な応援として渡してくれているのだと理解してからは素直に感謝して受け取っています。

だから自分もまた同じ様に、彼を応援するつもりでお金を渡そうかと思った。


でも彼はやって来ませんでした。

恐らくは町の手前の分岐を違う方向に進んだのではないか。
フランスの道路標示って分かりにくく、ぼくも地図を見ながら迷い、現地人に尋ね、教えられ、道を誤る事はなかったのだけど、このオランダ人の持っていた地図ってツーリストインフォメーションでタダで配布されているような大雑把なしょぼいもので、間違ってもしょうがないかなと。

おっちゃん、そっちは遠回りなのだよ、
そんな事を思ったけど、これが彼の旅なのかもしれない。
9年歩いている彼にとって、この程度の遠回りなどたいした事ないはず。


彼と会えたのは縁があったから。
縁がなかったので再会できなかった。

そんな風に納得し、再び歩き始めた。

Bon Voyage 

ほとんど旅行者と出会う事のなかった新疆やカザフスタンの無人地帯。
現地語から久々に解放されたく、また人恋しさもあってか、たまに、本当にたまに、前方からやって来るバイクや自転車に乗った旅行者を見る度に「止まれ止まれ」と念じ、時には思い切り手を振ったり、彼らとの遭遇は本当に貴重なものでした。

しかし、欧州に入り、モンテネグロ、クロアチア辺りからライダー、サイクリストなど急増。
連日何度も彼らとすれ違っているうちに、かつてあれだけ貴重なものに思えた旅行者との遭遇に何も感じなくなる。手を振られれば振り返すのだけど、目を合わす事もなくさーっと通過していく人もいたり。そんな事があっても特に何も感じない。

とは言っても、わざわざ止まり、話しかけてくれるのはありがたいもので。


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リカンベントに乗ったフランス人。
彼は英語を話せず、こちらもフランス語などさっぱりなので、何を言ってるのかよく分からないのだけど、「昔自転車で世界一周した」とそんな事を言っていた。

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車高はかなり低い。

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今朝会ったばかりのフランス人・フルー。
道脇に座り、休んでいると話しかけてきた。
彼も徒歩旅行者で、ロバに荷物を積んでフランス、スペインを旅をしているらしい。
コーヒーを飲みながら1時間程雑談する。
基本的に山道を歩き、食料が尽きると町へ買出しにやって来るのだとか。


別れ際、彼らはこう言う。

「Bon Voyage(良い旅を)」

ヴェネチアから18日目 

ピアチェンツァを通過して、ジェノバも通過して、フランス入りして、ニースもカンヌも無視して歩いて、会う人皆が「マルセイユは危ない」「マルセイユに注意しろ」と言うんでマルセイユを迂回して、コートダジュールに別れを告げて、山を歩いて、巡礼路の起点アルルもさーっと通り過ぎて、モンペリエも今朝歩き抜けて、なんかよく分からぬ町に現在おります。

こんな感じでヴェネチアからの18日、毎日歩いています。
毎日テントを張り続けています。

バルセロナって標識が現れ始め、バルセロナへは行かないけど、スペインまでもう少し。

これからテント設営地を探します。

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