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ALKINIST -あるきにすと- スペイン

Carrion 

ブルゴス郊外でスペイン3度目の高速道路侵入。
路肩の端をのんびりと歩いていると、前方に標識が見えた。
これから先、主要都市への距離を表示した標識。
これから2日かけて歩くValladolidへの距離はどれくらいかと思いながら前進。
近付くにつれ、次第に大きくなっていく標識。
その文字が大きく見える位置まできた時、「うおっ」と思わず声を上げる。

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はじめまして、ポルトガルさん。

地図でポルトガルまで約350キロであると把握してはいても、いざこうして道路上に標識として現れると、いよいよだなとかもう少しだとか、改めて思うわけです。

なんかよく分からないけど、胸が熱くなり、しばらく標識の前に立ち止まり、「Portugal」という文字を眺めていました。出発準備をしていた時の事、上海を出発した時の事など、振り返っていました。

あの時、辿り着けるか全く確かでなかったポルトガルはもう目の前。

モチベーションは急上昇、「よしっ」とさらに強い気持ちを持ち、歩き始めたのだけど・・・

10キロ高速道路を歩き続けても、一般道は現れる事はなく、一度高速を出て、現地人にこの先の一般道について尋ねてみたところ、「一般道なんてないよ、高速だけ。歩いちゃダメだよ」という素敵な答えが返ってきた。

なるほど。確かに地図を広げてみても、高速道路しかない。
それは分かっていたけど、ブルゴスとValladolidという主要都市を結ぶ一般道があるだろうと勝手に思い込んでいました。いや普通はあるだろうに。

急遽、道脇の木陰でルート変更を迫られ、えらい遠回りして西進中。

ポルトガルまであと200キロ。



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ブルゴスのカテドラル。

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バール。

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<写真>
イタリア辺りからバールやカフェでゆっくりコーヒーを飲むのが日課となった。
ミルク、砂糖入りコーヒーが飲めるようになりました。

リタイヤ 

ジェノバへの山を越え、海へ出た辺りからか、ものすごくつまらなくなって、モチベーションもどんどんと低下して、こんな精神状態の中歩き続ける事に意味はあるのかと何度も思って、それでも歩き続けてきました。

イタリア人もフランス人もとても親切で、カプチーノもクロワッサンも美味しくて、それなりに安全なのだけど、そんな環境が物足りず、満足できず。
住宅地の教会横の空き地など、堂々と目立つ所にテントを張る事もあったけど、今となっては襲われる心配をするより、不審者として通報される事が心配です。

時折現れる小さな町や村。
日本とは違った町並みは美しいけど、それだけです。
何度もそんな町や村を歩き抜けているうちに何も感じなくなる。

そんなものより、ウイグルやカザフスタンの無人の荒野の中、突如現れたボロイ一軒の家、
水を求め、食料を求め、そんな辺鄙な所で暮らす人の出会い、
「救われた」と何度も思い、人のやさしさを感じ、得るものはとても大きかった。

人のやさしさに大きいも小さいもないけど、あの過酷な環境下で感じる人のやさしさっていうのは本当に心にしみる、胸を打つものでした。


そんな風にモヤモヤとしながら、ヴェネチアから21日連続歩行、歩行距離も1100キロ超に達するまで歩き続けました。
こんなハイペースで歩き続けたのはさっさとヨーロッパを終わらせたいという一心だけ。

ピレネー越えもサンチアゴ巡礼もしないつもりでいました。
最後の最後、わざわざきつい山を越える必要などないではないか、そう考え、フランス西端から平地を歩き、スペイン入りするつもりでいました。

結局、悩んだ末にピレネーを越えたけど、それはいつかこの旅を振り返った時、最後ピレネーから逃げた事、きつい事から逃げた事を悔やむのではないかと、後で後悔するより、今ピレネーを越え、ヒーヒー言いながらその選択を悔やもうと、それだけの事です。
実際のところ、それ程たいした事はなかったので、越えておいて良かったけど。

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で、サンチアゴ巡礼。
ピレネー越えと違い、これはやらなくても後悔しないだろうと考えてました。
別にやらなくてもいいやと。

でも巡礼者と出会ったりしているうちに、いつしか気が変わり、やってやろうと思い始めました。

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しかし、しかし、しかし・・・

ボコボコ、ガタガタ、リヤカーで渡る事のできない橋に階段、
無理ですってこの巡礼路。
リヤカーを引いて歩くにはかなり厳しい。
車輪などのトラブルに見舞われる可能性大。

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古くから多くの人々が歩いてきた巡礼路でなく、現代人が作り上げた巡礼路に沿った舗装路をモヤモヤとしながら歩き続け、ブルゴスに着いたのは昨日の事。

サンチアゴを目指すサイクリストも多く、巡礼路を時には自転車を押しながら進む人もいれば、舗装路を進む人もいます。
巡礼路にこだわるか、舗装路でもいいからサンチアゴを目指すか、人それぞれ、捉え方は様々ですが、ぼくの場合、どうしても納得する事ができず、もう巡礼路に沿った道を歩くのはやめ、サンチアゴを目指すのをやめ、さっさとポルトガルを目指す事にしました。

時には舗装路横に土道の巡礼路があったりするんですが、この巡礼路を横目に見ながらアスファルト上を歩くのって本当に悔しいものです。


今日はヴェネチア出発以来2度目、2週間振りの休足日。
もう1週間程でポルトガル、順調なら2週間でユーラシア横断は終わりです。

さっさと終わらせちゃいます。



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<写真>
スペインの田舎、大半は何もない。

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<写真>
スペイン入国後、暑さに悩まされ、歩行ペースは落ちている。
昨夏、カザフスタンで50度を経験しているとは言え、40度超はきつく、日中は木陰で休む事も多い。
イタリア、フランスと違い、冷えた飲料を入手しやすいのが救い。
久々に飲むアクエリアス。

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<写真>
巡礼路に沿った町には安く泊まれる巡礼宿がある。
何度かお世話になった。

適当に振り返る2010WC 

■6月14日 日本-カメルーン

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キックオフ5分前。
私は山の中にいた。

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前半が終わる頃、ホテルが現れた。

「TVはない?ジャポンとカメルーンの試合が見たいのだ!」

「TVはあるのだけど・・・」

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「WCは映らないのだ」

でも経過は確認する事ができた。

ホンダーーー!!!!

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試合に変化が見られないので、ホテルのスタッフ・ルカとサッカー話。
彼に限らず、バールなんかでイタリア人とサッカー話をするのは楽しかった。

「昔、うちのチームにミウラという日本人選手がおってな」
と語り始めた地元ジェノバファンのルカ。

さすがキングカズ。しっかりと覚えられています。

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イタリア新聞によるカメルーン戦予想スタメン。
日本代表に興味がないのは分かるけど、中澤、岩政のサイドバックはあり得ません。

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日本の勝利を確認後、歩き始めると、でかいナメクジに遭遇。
きもい。


■6月19日 日本-オランダ

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私はコートダジュールにいた。

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WC観戦できるカフェを見つけ、試合前の一杯。

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正装。

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観戦。

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この日はニース近郊のビーチにテント設営。

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なんとシャワー付き。
ありがたや。


■6月24日 日本-デンマーク

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私は果樹園にいた。


■6月29日 日本-パラグアイ

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私はフランス人アーティストの家にいた。

どうでもいいけど、国歌斉唱の時に肩組むのはいいですね。
イタリア代表のパクリだけど、あれはいいです。


■7月11日 オランダ-スペイン

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私はスペインにいた。
パブリックビューイング会場に潜入。

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イニエスタ。

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ユニフォームだけでなく、パンツ、ソックスまで気合の入ったスペイン人。

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試合は面白くなかった。
ぶっちゃけスペイン代表もオランダ代表も好きじゃないのでどちらにも感情移入できず。
チェコとトルコが好きです。

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歓喜。

ピレネーを越えて 

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スペイン入りしました。

朝の時点で350メートル、そこから1600メートルの峠越え。
国境、峠を越えるまでの8キロはややきつかったものの、アルバニアと比べると楽なものでした。

終わりが見えない山といつ終わるか分かっている山、
終わりが見えない苦痛といつ終わるか分かっている苦痛、
精神的に全く違います。



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<写真>
1600メートルの峠を越える。

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ピレネーで出会ったスイス人。
スイスから歩くこと2ヶ月、巡礼中のトーマスとクラウディア。

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彼らとはその後も町のカフェ、国境で遭遇。

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別れ際、巡礼のシンボルであるホタテ貝を頂く。
巡礼者はこのホタテ貝をぶら下げて歩くのです。