ブックマーク
ALKINIST -あるきにすと- タイ-2

Chiang Khong 

IMGP8724_R.jpg

昨日から今朝にかけて峠をいくつか越えている間に中国のナンバーをつけた車を10台近く目にした。
雲南省で登録された車で、ナンバープレートには雲の文字。
もう中国人が自家用車で来れる所なんだな。いよいよ近付いてきたなと思う。

IMGP8797_R.jpg

この2,3日は国境を目指してメコン川に沿った道を歩いた。
対岸は遠くなく、船に乗って漁をしている人、道路を走るバイクや車などを眺めながら歩く。川を挟んでこちら側にいるか、あちら側にいるかで何もかもが変わる。

IMGP8780_R.jpg

昨日はメコン川とラオスを見下ろせる場所にテント張った。
右岸がラオス領。

IMGP8816_R.jpg

サンライズ。
ラオスの山の背後から少しずつ姿を現した。

IMGP8787_R.jpg

明日はラオス。

Mae Sai 

チェンマイを出発した日に1000メートルの峠を越えた。

標高1000メートルで迎えた翌朝以来、朝夕の冷え込みが厳しくなった。
現時点では500メートルまで下っているのに、相変わらずの寒さ。
まだ暗い日の出前から歩き始め、歩行開始後しばらくは寒さに震えながら歩いている。

山に囲まれた地形というのが最大の理由だと思うけど、ひたすら北上している事も関係あるのだろうか。

IMGP8507_R.jpg

タイの北端の町メーサイに達した。
国道1号線の果て、この先はミャンマーだ。

タイを縦断したわけではないけど、南端のマレーシアとの国境から入国し、北端に達する事ができたというのはそれなりに達成感を感じ、嬉しいものであった。

IMGP8523_R.jpg

33カ国目はミャンマー。



IMGP8649_R.jpg

川を境界にタイ、ミャンマー、ラオスの3国が国境を接するゴールデントライアングル。
かつては世界最大の麻薬・覚醒剤密造地帯も今はただの観光地。

IMGP8678_R.jpg

タイ側から見る夜のラオス。
真っ暗闇の中にカジノのネオンだけが浮かび上がっていた。
タイ側は延々と橙色の街灯が並んでいる。
以前ラオスのメコン川沿いを歩いていた時、真っ暗なラオスからタイの街灯を目にし、うらやましく思ったものだけど、国力の差は明らかだ。

IMGP83610_R.jpg

リヤカーを引いてカレン族の集落へ行ってみた。

IMGP8367_R.jpg

子供達。

IMGP8391_R.jpg

17歳。美人です。

IMGP8400_R.jpg

親子。


最初に目にしたカレン族は田舎の小道をバイクに3人乗りしている人達だった。
バイクに乗り、携帯電話を持ち、年頃の女の子は化粧をしマニキュアを塗り、自分が抱いていた少数民族の理想像は崩れた。
しかし、手を合わせてお礼を伝えたら、同じ様に手を合わせ「どういたしまして」と返してくれたり、決して排他的ではなく、よそ者に対して無愛想でもなく、独自の伝統や文化を守りつつも新しいものを取り入れ、自分達となんら変わりのない人達だった。

ここを訪れたのは全くの偶然だったけど、それが分かっただけでも来た甲斐はあった。

上海まで3700キロ 

IMGP8024_R.jpg

すっかり長居してしまってチェンマイ6日目。


これから向かうラオスには何もないし、ビールと水とフランスパンしか作れないのでタイやベトナムからの輸入品が主で割高。
ラオスに備えラーメンを十数袋購入。あとは国境近くでお菓子などを買い込む予定。


明日からは600キロ歩いて1日休んでまた600キロ歩くというハードな日々になる。
また1日休んで200キロ弱歩いてようやく中国という感じ。

唯一の不安はベトナム。
タイとラオスは日程に余裕があるけど、今回はベトナムビザを取っていないので、中国国境への650キロをビザなしで滞在可能な15日で歩き抜かないといけない。
きついけど何とかなるでしょう。


5年目を迎えたこの長い旅もチェンマイを過ぎればようやく「終盤」と呼べるかなと前々から思っていたのだけど、明日からはついに終盤。

ラオスと中国では当初予定していた行程を大きく削ったので上海へはもう3700キロ。
今計算して3700という数字が出てきてあまりの近さに自分でも少し驚いた。

2009年に中国を横断した時は4800キロ。
3700キロってどんな距離かっていうと、12月にバンコクを出発してからここまでの距離とほぼ同距離なのであります。

ようやく終わりが見えてきた。

あきらめの悪い男 

普通に中国を訪れる旅行者と違い、路上で10時間以上過ごすぼくにとって中国の大気汚染は本当に深刻な問題で、史上最悪とも言われる中国の大気汚染に不安を感じ、やはり上海行きを回避すべきだと決断したのは一昨日。

airticket1.jpg
airticket.jpg

上海を目指す事はあきらめたけど、せめて地球一周分の距離である4万キロは歩きたいと思い、ルートと最終目的地を変更する事に決め、航空券を購入した。



ハノイ-フィリピン、フィリピン-台北、台北-大阪



フィリピンは出国チケットを持っていないと入国拒否されるので、出国チケットも購入。さらには帰国便も。

これでもう空気の悪い中国を歩く事はないし、反日中国人の事なんて気にする必要もないし、あとは台北を目指すのみ。
夜はまた新たな気分で頑張ろうと一人決起集会を近くの寿司屋で開催した。

めでたしめでたし。



めでたしめでたし。そうなるはずだった。


一夜明けた昨日。

中国行きの回避は健康の事を考えたら英断に違いないけど、もやもやが1日中消えない。頭の中は上海の事でいっぱいだった。


「間違っていない、間違っていない、これでいいのだ」


そう言い聞かせながらフィリピンでのルートを調べるも、全く心が躍らない。
別に行きたい所でもないし、何より上海が頭から離れない。


当然の事なのである。
ユーラシア大陸の横断を終え、北米行きを決断。徒歩による地球一周を考えたのもその時だった。

バンクーバー、ダーウィンと目指す場所はあったけど、常にその先に上海を見据えていた。もう2年半、2万キロもずっと上海を目指し、歩き続けてきたわけで。


地図を広げ、これまでの軌跡を改めて振り返ってみたら、上海へ向けてきれいな線がつながっていた。
ここまでそれなりに苦労はあったし、それでも上海を目指して歩き続けてきたのに、残り4500キロに迫った今、上海行きをあきらめざるを得ない現状に泣けてきた。



結局ぼくが選んだのは航空券の破棄という選択。
200ドルの出費は痛いけど、気持ちは晴れ晴れとしている。
200ドルなんて2日働けば稼げる額だし、所詮はお金で解決できる事なので。


大気汚染上等です。


晴れやかな気分で改めて今後のルートを確認。
ラオスもベトナムも一気に抜けて中国を目指す。
中国まで1500キロ、1ヶ月少しの距離。4月20日頃の入国予定。
ビザなしで入国するんで色々と面倒なのだけど、上海への道も空気の悪い華南の沿岸部は避け、最短で歩き抜ける予定。

IMGP8040_R.jpg

中国入りが1ヵ月後に迫り、リヤカー側面に貼っていた旭日旗ステッカーをはがす事にした。

IMGP8044_R.jpg

韓国人みたいに過剰反応を示すとは思わないけど念のため。


上海到着は6月下旬。
台北から大阪への航空券まで破棄するのはもったいないので、上海到着後は台湾に渡り、台湾1周をする。最後の悪あがきです。


そして帰国は8月9日。以上全て確定。



※一昨日、お世話になっている何人かの方々にルート・最終目的地の変更をお知らせするメールを送付しましたが、即予定を変更してしまいました。恥ずかしくて再変更のお知らせメールを送信できません。本当にすみません。

再考中 

IMGP7698_R.jpg

先日北部最大の都市チェンマイに到着。
週末までチェンマイに滞在します。


基本的にネット環境もなく、ニュースも見れず新聞も読めない環境下にいるので中国の大気汚染がどの様に報道されているのか分からないし、ネット上ではタバコの受動喫煙の方が体に深刻な影響を与えるとか、過剰報道だという声もあったり、何を信じるべきなのかと少し戸惑っている。

air_R.jpg

PM2.5の数値を調べてみれば、歩行予定の広西チワン族自治区、広東省は広州周辺以外の数値は高くなく、まだ何とか歩けるかなと思うけど、福建省から上海への間はさらに高い数値が並び、頭を抱えたくなった。

尖閣問題はそれ程気にしていなかったけど、北京では外出自粛令が出されていたり、さすがに今の中国を3ヶ月歩き続けるのはリスクが高いような気がし始めたのは昨夜の事。

すでに2009年に5ヶ月もかけて中国横断をしているわけで、今更何を心配しているんだとも思うけど、ルートや最終目的地の変更も含め、再考中。

タイを北上中 

IMGP7573_R.jpg

山を越えて、

IMGP7554_R.jpg

越えて、



越えて。

連日何度もアップダウンを繰り返している。

上って下って、遠くにまた新たな山影が見えれば「あぁまたか」とうんざりするものだけど、ここを越えなきゃ先へ進めないわけで。歩くしかないし、越えるしかない。

勾配自体はきついとは思わないけど、連日の山越えに精神と肉体は疲れ気味。
しかし今後1ヶ月はずっとこんな環境だろうし、もっときつい山もあるはずなので、この程度で音を上げるわけにはいかない。

やるべき事は今まで通り。どんなに時間がかかったとしても着実に確実に一歩一歩。



IMGP7638_R.jpg

束の間の休息。
ベトナムのフォーも美味しいけど、タイの麺の方が好みです。

IMGP7534_R.jpg

象がいた。
大木を動かす作業を実演するというサービスをしてくれた。

坊主と赤シャツ 

IMGP7424_R.jpg

タイの朝の日常。
托鉢をするお坊さんはお経を唱え、信者は手を合わせる。

手前のリヤカーは自分のものではなくてお坊さんの托鉢専用リヤカー。
両手で持ちきれないくらいに信者から施しを受けるらしく、ここ最近はリヤカーを引くお坊さんをよく目にする。

IMGP7446_R.jpg

こちらは突如現れ始めた赤シャツ。
家の前に赤いシャツが掲げられている。数十軒の家で目にした。

赤シャツといえばタクシン派、農村部や出身の北部では人気があったという事を思い出した。ここは北部で農村部である。
これはタクシン支持を示すものに違いないと思ったが、今食堂のおばちゃんに尋ねたら「違う」と言われた。