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ALKINIST -あるきにすと- チリ

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ボリビアへ 

サンペドロからボリビアとの国境近くまで舗装路を43キロ歩き、2450メートルから4600メートルまで高度を上げるのだけど、サンペドロからの10キロは平坦な道なので、残りの33キロで2000メートル超も上る事になる。
アタカマ砂漠の山越えでは1日に1700メートル上昇したけど、0に近い所から2000メートルまで上がっただけ。
未経験の4000メートル越えに不安と楽しみな気持ちが入り乱れる。

上がっていくにつれサンペドロの町やアタカマ塩湖を見渡せ、何度も後ろを振り返る。
できれば1日でと思っていたけど昼頃から疲労を感じ始め、終盤は50メートル歩いて足を止め、また50メートル歩くを繰り返す。

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結局この日は31キロ、3700メートルまで上がり、活火山リカンカブール山が見えるところにテントを張る。

普段は米を食べる事が多いのだが、この先4000メートルの高地が続き、米が炊けるか不確かなので、サンペドロから当分の間、昼夕食はパスタとなる。
9日18食分としてパスタ3キロ、パスタソース9袋を用意。その他米、ラーメン6袋、クッキーなどを携帯。作り慣れていないので2食分茹でたつもりが1食分でしかなく、うまくいかない。

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サンペドロから2日目。
3700メートルの朝は寒く、長ズボンとライトダウンを着用する。一晩足を休めたものの、序盤から何度も足を止め、足の疲労を感じ、呼吸が荒い。
最初の1キロは3キロしか歩けず、この日のうちにボリビアへ入れるのか不安。
9時頃、腕時計の高度表示が4000メートルを超えた。

50~100メートル歩いては足を止め、また歩くを繰り返す。これまで歩いてきた中で最もきつい。5.5時間で12キロという時速2キロペースだった。
きつい事は覚悟していたが思っていた以上の過酷な道のりだ。
足を止める度に乱れる呼吸をゆっくり整え、意識して空気を吸い、口は常に開いたままだった。

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4600メートル地点のガードレールにはサイクリストが書いたと思われる゛4600mts゛の文字。

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その後国境への5キロは未舗装路と化した。

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長かったチリでの歩行を終え、 ボリビア入り。
良い国だったな、チリ。お世話になりました。
アルゼンチン、チリでは5ヵ月半で6000キロを歩いた。

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San Pedro de Atacama 



カラマからチリ最後の町サン・ペドロ・デ・アタカマへ。
途中3400メートルの峠を越える。これまでリヤカーと共に3000メートルを越えたのは中国、エチオピアでの2回だけ。最高地点は3200メートルだったが、それを更新する。
嬉しいと言えば嬉しいけど、これから4000メートル超の高地を歩くので3000メートルなんて何とも思わなくなるのだろうなと思う。

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サンペドロには1泊し、余っていたチリペソを使い切り、ここから続く長い戦いに備えた。
周りに何もない辺鄙な所に位置する町だが、チリ北部最大の観光地らしく、旅行会社、ホテルが軒を連ね、旅行者がとても多くびびる。サンティアゴやバルパライソの方が外国人旅行者の数は多いかもしれないけど、現地人との比率は断然こちらの方が高い。


サンペドロではパソコンの故障に気付いた。
インターネット接続できないだけで、文書作成、写真データの整理などはできるので問題ないと言えば問題ない。
日本とは月に一度連絡を取る必要があるだけだし。

南米を訪れるかもしれない知人に日本からパソコンを持ってきてもらうか、こちらで新規購入するか、このままいくかはまだ分からないのだけど、暇つぶしの道具がなくなっただけで、パソコンがなくても歩く事はできるのである。

アタカマ砂漠越え 

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ラ・セレナから21日、1084キロを歩き続けた。
1日平均53キロ、最長61キロ、最短34キロ。

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フラットな砂漠道が続くと思いきや、意外と起伏が激しい。
アタカマ砂漠全体の平均標高は2000メートルあるらしく、34キロしか歩けなかった日は1日で1700メートル高度を上げた。
チリ北部はアップダウンの連続という印象が強い。

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最も多い時で5日分、36リットルの水を荷台に積み込んだ。
スチュアートハイウェイを歩いた時は32リットルくらいだったので水の携帯量としては史上最重量。
30リットルの水、さらには強い向かい風のため、山越えではやや苦労した。

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直射日光下を歩き続けたので真っ黒になっている。

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オーストラリアほどの精神的なきつさはなく、エジプトやスーダンほどの暑さ、肉体的負担もなく、トゥルカナ湖沿岸部のような悪路でもなく、大きな苦労はなくて楽しかったとしか言えないアタカマ砂漠の旅。
精神、肉体的なきつさはなかったけれど、最も強い印象を与えてくれたのがチリ人の優しさ。

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これは5日振りに路上で遭遇したトラックのおじさん。

21日の間、30台もの車が止まり、食べ物や飲み物を差し入れてくれた。
それ以外にも「乗っていくか」と尋ねられること数回、水が十分にあるので水の差し入れを断る事も何度か。
彼らが昼食用に持っていたものを渡される事も3度あり、どうしてここまでしてくれるのだろうかと、その優しさが胸にしみる。

砂漠や無人地帯を好むのは日本にはない非日常な環境に身を置きたい事、厳しい自然の中でどれだけやれるかを試してみたいという事など挙げられるのだけど、そういう過酷な場所での人との出会いというのも大きな理由なのだと改めて思う。

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褐色の大地を歩き続けて20日目。
坂を上り終えると遠くにカラマの街が見えた。

Copiapo 

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先日会ったカナダ人サイクリスト。
パタゴニアでは連日サイクリストと出会ったけど、チリ北部にサイクリストはほとんどいない。
南米大陸を走るサイクリストは南下する人が多いので、自分と同じくウシュアイアから走り始めた北上組との出会いは嬉しい。彼は12月にウシュアイアを発ったのだとか。

ストイックにガツガツと走る人らしく、少しばかり触発された。
サンティアゴ以来、ダラダラとする時間が長く、この先も町でゆっくりしようなどと目論んでいたのだけど、町に寄らずガツガツ行く事に。
ダラダラも好きだけど、本来はガツガツ派なのだ。

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ラ・セレナを出た後は、200キロ歩いて町があったくらいで、褐色の大地が延々と続く。
水や食料の補給場所も限られるので、20リットル超の水を積み込んでいる。

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息絶えたサソリを路上でよく見かけるので、歩きながら生きたサソリを探すのが最近のマイブーム。
良い形ではあるが、死んでいるのか、棒でツンツンしても反応がなかった。



今日は1週間ぶりのシャワーをガソリンスタンド・コペックで浴びたところ。
あとは溜め込んだ洗濯物をどこで洗うか悩ましい。

La Serena 

ガソリンスタンドで夜を過ごした翌日、15キロ歩いてラ・セレナへ。
ここには寄らず、先へ進む事も考えていたけど、疲れもあったし、安いホステルもある事だし、足を止める事にした。

「歩いている時、何を考えているのですか?」
よく聞かれる事だけど、大した事を考えていないのでいつも返答に困る。
ラ・セレナへの歩行中は無性にからあげを食べたくて何度も頭に浮かぶ。
次に足を止める時には絶対に作ろうと思ったのだが、片栗粉の代用品が見つからず断念。代わりにカレーを作った。


ラ・セレナからは200キロ歩いて町、150キロ歩いて町、さらに80キロ歩いて町という感じ。
町で食料を補給する事も可能だけど、ルート5を外れて町へ行き、スーパーで買い物するのも面倒なので7日分の食料をがっつりと買っておく。



米2キロ、ラーメン8袋、缶詰6缶、チョコチップクッキーをたっぷり、ワインにビール……。
あとはパンがあれば完璧。

この先無補給区間は200キロ、約4日分の水は24リットルくらいか。

Coquimbo 



「食料を買えるところはない」と聞いていたが、たまに村は現れるし、ないという事はない。
地図を広げれば確かに地名が載っているけど、フエゴ島やルート40を歩いていた時、地名がある場所に何もないという事があったので、地図を信用せず、補給地点がない事を前提に考えている。
信用できるのはそこそこ大きな町とガソリンスタンドくらい。

この日、90キロ振りのガソリンスタンドが現れるはずであり、しかも夕方というタイミング。
「これはガソリンスタンド泊だな」とテントを張る気満々であった。
いつもと変わらぬ海に近い褐色の大地を横目に歩いているとカーブが現れた。
大きく曲がった後、目の前に現れた景色に思わず「おおっ」と素っ頓狂な声を上げてしまった。

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突如現れた街。まさかこれだけの規模の街があるとは思っておらず。
延々と続く荒野の先に現れた景色だったので尚更驚いた。
驚愕するのも程々に考えた事は一つ。
シェルはこの街の中にあるのか……。

ルート5上のガソリンスタンドはサービスエリアも兼ねているので、たいていの場合、大型トラックなどが夜を過ごせる広い駐車スペースがある。
いつもその片隅にテントを張っているのだが、この規模の街にあるガソリンスタンドでテントを張れるのだろうか。
もう少し手前で足を止めるべきだったと思いつつも、街に近付いていく。

やはりシェルの敷地には広い駐車スペースがなく、テント設営を断念。
向かいにもガソリンスタンドがあったので、裏側に回ってみれば十分な駐車スペースがあり、さらには一張りのテントがポツンとあった。

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テントの主はホームレスのようなそうでないような怪しげなおじさんで「隣にテント張りますね」と挨拶。
するとおじさんはガソリンスタンドの店員でもないのに水場へと案内してくれ、先輩らしく水の使い方を教えてくれた。
おじさんはその後もちょくちょくテントから顔を出し「問題ないか?」と気遣ってくれた。

ちなみにガソリンスタンドにテントを張る時、店員に許可を求める事はしていない。
テント設営の許可を求めて断られた事があったのと、トラックが夜を過ごせるだけの駐車スペースがある場所ならテント泊しても問題ないだろうという判断。
問題がありそうな所にはテントを張らないし、問題になった事もない。

ガソリンスタンドの許可を求めずに、ホームレスのようなおじさんに一声かけてテントを張るというのも変な話なのですけど。

チリを北上中 



ウシュアイアからここまで4500キロを歩いてきたけど、チリ北端、ペルー国境近くのアリカまでまだ1844キロもある。
現時点ではアントファガスタからカラマ、アタカマを経てボリビアへ入る予定だけど、それでもチリでの歩行は残り1500キロ。長い国だなと改めて思う。

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どのタイミングで、何か境界があったのか定かではないけど、気が付けば褐色の荒涼とした景色に変わっていた。
パタゴニアとは対照的。少しずつアタカマ砂漠に近付いているのを実感。

時折集落が現れるけど、基本的には何もなく、住んでいる人もおらず、自分好みの景色。
景色は単調だけど退屈だったサンティアゴ以南と比べればとても楽しい。
ビーニャを出てからの数日は気持ちが沈んでいたけど、ここにきて俄然やる気が出てきた。
ポツポツと生えているのはサボテン。

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道脇にもサボテン。

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サボテン。

アメリカ南部、メキシコを思わせる景色。
自分にとっては初めての景色なので新鮮で、まだ飽きていない。

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この辺りはアップダウンが連続する。

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勾配は大した事ないが、登り切った直後に下りが始まり、またすぐに上り……
これが連日何度も続くので疲れる。

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見渡す限り荒野。
遮るものがなく、強風が吹き荒れる場所なので風力発電の風車が多い。
追い風なので歩く分には問題なし。

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問題があるとしたらテント設営時くらい。
風を避けられる場所は全くない。夜までテントは揺れ続けるのでペグでしっかり固定。

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住んでいる人はいないが、ドライバーが激励のクラクションを鳴らしてくれたり、差し入れをいただく事もある。こちらの方からはフルーツをもらう。

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水を3リットルいただく。
グラシアス。

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