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ALKINIST -あるきにすと- 2010年01月

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ヴァルナの朝食 

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ヴァルナで束の間の休足、一日は宿での朝食から始まる。

テント生活から解放され、雨風をしのげる建物に守られ、ゆっくりと休み、こうして落ち着いて朝食をとれるという事は本当にありがたく、幸せな事だなと思う。


カザフスタンでの日々は、常にない事が前提で、
たまに現れる小さな町や村、品数乏しい商店で食料を確保する度に安堵し、
現地の方から貴重な水を分けていただく度に、心から感謝していたのだけど、
今となってはそんなシチュエーションなど皆無。

どこにでも商店があって好きなものを好きなだけ買う事ができて、
これじゃなく、あれがほしいなと思えば、別の店に行けば解決し、
蛇口をひねれば、水が出てきて、お湯も出てきて、
ぼくは次第にそんな環境に順応していって、
いつの間にかそんな環境が当たり前になりつつあるのだけど、
何不自由なく暮らせるというのは、それはそれで幸せな事だとは思うのだけど、
あのカザフスタンでの日々は忘れたくない。
些細な事であっても、感謝し、幸せを感じていたい。

カザフスタンでの日々は過酷なものであったけど、人との出会いなんかはもちろん、あの時の感情や思考、経験っていうのは本当に大きな財産になった。


そんな事を振り返り、感謝しながらの朝食。



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<写真>
黒海。
夏場は多くの旅行者で賑わうであろう海沿いも、オフシーズンの今は閑散。

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<写真>
休足日につき、昼間からチキンとビール。
また明日から頑張るので、いいのです。許されるのです。

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Varna 

躊躇というのか、あるいは億劫なだけなのか、自分では後者の占める比率がかなり高いと思っているのだけど、パラパラと小雨が降り始め、レインウェアを着用しようかと一瞬考えるも、大雨というわけでもないパラパラとした雨だし、わざわざバックパックからレインウェアを取り出して、靴を脱いでパンツを穿くのは面倒で億劫だし、レインウェアを着た途端雨が止んだら何となくむかつくし、まあええわと思い、歩き続けると、いつの間にかこの小雨がボディブローの様に効いていて全身ずぶ濡れなんて事がこれまで何度かあったりする。

で、そんなずぶ濡れになった状況で、例え雨が強くなったとしても、今更レインウェアを着用するのは悔しくて、とても悔しくて、大雨だろうが、雪に変わろうが、氷点下の中だろうが、そのまま歩き続ける。

今回も氷点下、雨は雪へと変わり、その中をずぶ濡れになって6時間も歩き続け、寒さに震えながらヴァルナに到着。

毎度毎度思うのですが、学習能力ゼロです。


そんな風に到着したこのヴァルナっていう街、オデッサ滞在時、今後のルートを考える際に浮上し、ルートに加えるか迷った街だったりする。
何が魅力って、温暖な気候。ここはブルガリアを代表する保養地なのだ。

オデッサで氷点下の寒さに震えていた時、このヴァルナの気温を調べてみると、それは本当に暖かそうな街で、今回もソフィアとヴァルナ、どちらへ向かうか迷ったものの、温暖な気候を求め、ヴァルナへやって来たのだった。


しかし、


しかし、ヴァルナよ。

これはちょっとやり過ぎじゃないのか?

温暖な気候を求め、はるばる歩いてきた者に対し、ちょっと酷過ぎやしないか?

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昨日からの雪は街をを真っ白に染め、温暖な気候どころか氷点下。
今日も一日中吹雪、両替をしに外出したのみ。

今後もしばらく氷点下な日々が続くようで。

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夏季は多くの旅行者で賑わうこの街だが、冬季はクローズする宿が多いらしい。
わざわざこの寒い時期に保養地を訪れる旅行者もおらず、宿は閑古鳥が鳴いている。

現在滞在中のホステル、スタッフが3人もいるのに、宿泊客は1人だけ。
それはそれで非常に快適ではある。
部屋もシングル状態だし、オフシーズン料金だし。


早速、「安くするから春までいなよ」と声を掛けられるも、とりあえずは歩行を続けるつもりでいる。

もう少し雪の状況を見ながら、色々な事を判断しようかなと。



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昨夕、宿に到着後、ごちそうになったブルガリア料理。

絶好調 

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ラテン=陽気、スラブ=陰湿

なんとなくこんなイメージを持っていたものの、

ラテン系のルーマニアからスラブ系のブルガリアへと変わり、
ほとんど話しかけられる事のなかったルーマニアから一転、
連日声をかけられるようになった。

「乗っていきなさい」

久々に同乗のお誘いをいただいたり。
励ましの言葉をかけていただいたり。
商店なんかでも、立ち寄る度に色々と尋ねられたり。

なかなか楽しい国ではないか、ブルガリア。

いつも思うんだけど、こういった出会いって確実に前へ進む活力になっている。


そんなブルガリアでの歩行。

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上っては下り、また上り、
幾度となくアップダウンを繰り返す。

勾配自体はそれ程でもないのだけど、アップダウンの連続にやや疲労を感じる。
しかし、おかしな話、この疲労が心地良くて。

山を一つ越える度に小さな達成感を感じ、それを何度か繰り返す。

ルーマニアでは平坦な道が続いたからか、この山道がものすごく新鮮に感じられる。

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景色も悪くないし、ロシアやウクライナの歩行より楽しいとも思う。

ブルガリアに入り、ようやくマドルガピークも足に馴染み始め、久々の50キロ超え。
心身ともに絶好調。

今、とても楽しんでいる。



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BORDER 

これまで何度も経験しているのだけれど、国境を越える時の心境というのは、妙な緊張感や不安、大好きな国を去る時は寂しさを感じるし、次の国への期待、興奮など、色々なものがごちゃ混ぜになり、何とも表現が難しい。

でもまあ、国境越えって好きです。

新たな国への越境っていうのは旅の醍醐味の一つだと思うし、周りに接する国のない島国育ちな故か、国境越えっていう行為は特別なものに思えてしまって。


ルーマニアからブルガリアへの道。
いくつかの越境ポイントがあるのだけど、最短でルーマニアを抜けるポイントを選択。

しかし、手元の資料によると、

「ブルガリアとの間に橋はあるが、徒歩での通行は認められていない」

なんていう厄介な記述。

国境まで行って、追い返されるのは絶対に避けたい。
無難に他の越境ポイントへ向かうか、でもさっさとルーマニアを出てしまいたいし・・・。


色々と考えた結果、

さっさとルーマニアを出てしまいたい気持ちが勝り、
とりあえず行くだけ行ってみようと、なんとかなるだろうと、

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国境の町Giurgiuに着いたのはブカレスト出発2日目のこと。

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対岸はブルガリア。

ちなみにこの川はドナウ川。
名前くらいは聞いた事があるでしょう。
ルーマニア・ブルガリア間の国境線の役目も果たして、川沿いに越境ポイントがいくつかある。

以前ブカレストからイスタンブール行きバスに乗り、ブルガリアへ抜けた際は、バスごと船に乗り、対岸のブルガリアへ渡った記憶がある。

この国境のドナウ川に架かる橋は数年前にできたのだとか。



そして、いつも以上の不安と緊張感を持って臨んだ国境越え。

なんとかなるものですね。

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渡れちゃいました。

狭い車道を歩くので、対向車がある場合は、後続の車に迷惑をかけてしまいましたが。

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ドナウ川を眺めながら歩いていると、

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橋の真ん中辺りに現れた「BULGARIA」という文字。
ここからがブルガリアらしい。

「ふぅ」と一呼吸おいて、一歩踏み出した。
日々積み重ねている一歩とはまた違う一歩。

8カ国目ブルガリアへ入国。

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振り返ればルーマニア。

さようなら。

ブカレスト脱出大作戦 

人口200万人超、ルーマニアの首都ブカレスト。

歩いている人間じゃなきゃ分からない事だけど、ブカレストの様な大きな街って入るのも、出るのも、とても面倒で億劫だったりする。
いくつもの道があって、その中から次の目的地へと通じる道を選ぶ。

いかにして迷う事なく脱出するかっていうのが、出発を控えた現在の課題。

1時間に進める距離、1日に進める距離って限られてるんで、ほんの数キロのロスであっても避けたいのです。


さらには大都市なだけあって、交通量も多く、車だけでなくトラムやトロリーバスも走っていて、信号なんかもやたらとあって、そんな中、リヤカーを引いて狭い車道を歩くっていうのは、本当に大きなストレスでして。

ブカレストって路上駐車が多いので、余計にストレスを感じるはず。

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そういうわけで出発も交通量の少ない午前5時~6時を予定。
地図を確認して、脱出ルートも把握済み。

オデッサ脱出時も午前5時出発でしたが、衣食住全てをリヤカーに積み込んで、まだ暗い街を抜ける姿はまるで夜逃げの様。

警察に声をかけられない事を祈るばかり。


で、現在は出発を控えた午前2時過ぎ。

眠る事なく朝を待っております。
眠る事なく歩きます。

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思えばブカレストでの4日間は不眠の日々でした。
テントを張っている時は、最低10時間、多い時は12時間も眠ってるので、これはこれでありかなと。また今夜からテント生活に戻るし。

そんな事を思いつつ、コーヒーをカップに注ぐ。

もう10杯くらい飲んでます。

歩行中、何を考えているのかというと 

「あっそうだ」

大事な事を思い出し、パソコンで「富士五湖」と検索してみる。

カザフスタン以来、悩み、考え続けてきた富士五湖。

山中湖、河口湖、西湖、本栖湖、ここまではスラスラと出てくるのに、最後の一つが思い出せず、パソコンを使って調べようにも、2ヶ月もの間音信が途絶えたあの環境下ではそんな事はできるはずもなく、「何湖だ?何湖だ?何湖なんだー」と、苛立ち、もやもやとした気分になっていたものの、たった今解消された。

ぼくを悩ませた湖は「精進湖」でした。

思い出せないのも当然で、そんな湖など知らない。


もう一つ。

オデッサ-ブカレスト間、
どうしてもこの女の子の名前が思い出せなかった。

この子の名前を調べるだけのために、Galatiでは、WiFiの使えるマクドナルドへ入ろうかと、店の前でしばし悩んだほど。
結局は、ブカレストへ着くまでの課題としたのだけど、どうしても思い出せず。

「サザエさん 登場人物」

キーワードを打ち込み、検索。

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カオリちゃんの横の女の子。
「早川さん」でした。

便秘が解消されたかの様なすっきりとした気分です。

ここで調べたんですが、「フグ田タラオ」のところ、以下の記述には感銘を受けました。

「よくこのお気に入りの三輪車に乗って勝手に公園に行ってしまう事があり、以前リュックにお菓子を沢山詰めて三輪車で世界一周に行くと出掛けて道に迷ってしまったエピソードもある。 」


タラちゃん、かっこよすぎ。

これから向かう先は 

山越えも、ティミショアラも、セルビア・ハンガリー行きも中止。
さっさとルーマニアを出る事に決めた。

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一応、ルーマニアの名誉のために言っておくと、
ブカレストへの道中、あるいはブカレストで出会ったルーマニア人など、親切な人が多く、不快な事など一度もなかった。
今回の再訪により、この国を改めて知り、見直す事ができたのは本当に良かったと思う。

ただ、モチベーションを保つ事ができない。
この国をもっと歩きたいと思えない。
ぶっちゃけ、もうこの国は歩きたくない。

直感的なものだったり、ぼくにしか分からない事情があったり。まあそういう事です。


上海からここまで歩くこと1年。

「ロカ岬、ロカ岬」とがむしゃらに、ひたすら西を目指してきて、残り行程もあとわずか。
ようやく手の届くところ、いや足の届くところまでこぎつけた。
このまま歩き続ければ、来春にもロカ岬へ到着してしまうのではなかろうか。

しかし、ここまで来ておいてあれなんだけど、ちょっとロカ岬に背を向けようかなと。


とりあえずブルガリアへ。

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