ブックマーク
ALKINIST -あるきにすと- 2010年09月

IF 

弁護士にフィラデルフィア日本人会名誉会長、日本語堪能なヒロシ氏(本名マイク)、そしてお世話になっているお母さん、その弟のジョー。
テーブルを囲むのは米国ビザの話し合いのため集まってくれた方々。

食事をとりながら人と人とのつながりというか縁というか、改めてそんな事を考えてみた。
ここに集まった人達って皆が顔見知りだったわけでなく、一つの出会いを契機にどんどんと広がり、つながったわけで、ほんの1ヶ月前まで見知らぬ方々ばかりだったわけで。

これまでも何度も思った事だけど、偶然と必然は背中合わせです。

偶然と必然によって導かれた面々を見ていると、自分のために集まってくれたっていうのはもちろんの事、そんな方々との出会いに導いてくれた、きっかけを与えてくれたジョーに対してものすごく感謝の念が湧いてきて、「あの時ジョーが声をかけてくれなかったら、ここにいる人達と出会う事はなかったのだよ。本当にありがとう」と心からの感謝を彼に伝えた。


もし彼が声をかけてくれなかったら、
もし彼が食事に誘わなかったら、
もし自分がそれを拒んでいたら、
もしレストランが3マイル先になかったら、
もし彼らが待っていなかったら、

「もし」を挙げていけばキリがないけど、

もし歩いていなかったら、と考えると歩いてきて良かったなと思います。
それは今も過去も、多分未来も。



IMGP9125_convert_20100927062844.jpg

お母さん、ジョー達と州立公園へ遊びに行ってきた。

IMGP9168_convert_20100927063812.jpg

ジョー。

IMGP9129_convert_20100927063404.jpg

夕食はジョーが準備してくれた。

IMGP9179_convert_20100927064055.jpg

北米徒歩横断/装備品 

IMGP9112_convert_20100922090607.jpg

フィラデルフィアで購入した巨大なダッフルバッグ、
140リットル収納可能なのだけど、全荷物入り切らず。

空路でのアメリカ行きに備え、少しでも荷物を減らそうと、リスボンで不要なものを廃棄し、軽くなったと思いきや、日本から秋冬ウェアが届いたり、こちらでも色々と買い足したりで、重量は増加中。

IMGP9120_convert_20100922090810.jpg

ユーラシア大陸横断に使用した靴は2足。
マドルガピーク2足はオデッサ、リスボンからすでに帰国。
予備シューズを1足持っていて、カザフスタンの無人地帯でマドルガピークがダメになってからオデッサ到着までの2000キロ弱、これを履き、その後もポルトガルまで持ち続けていたのだけど、リスボンからの送料が高く、送付するのを断念。
リスボンを発つ前、もう履ける状態でもないし、廃棄するつもりだったものの、いざゴミ箱の前に立ってみれば、この靴と歩いたカザフスタンの思い出が蘇ってきて、捨てる事はできなかった。

KAZAKHSTAN+(2720)_convert_20091022201145.jpg

思い出したのはこの日の事。
建物はもちろん、木さえもなく、見渡す限り地平線、
そんなカザフスタンの無人地帯で見舞われた突然の豪雨。
土の道は泥道へと化し、雨を遮る事もできず、濡れた体を震わせ、足を泥まみれにしながら歩いた日の事。
この靴もよく頑張ってくれたわけで。

結局、履けない靴を持ってアメリカへ。今後も荷台に積んで歩く予定。

IMGP9114_convert_20100922090632.jpg

リヤカーの方は、「反射材をつけろ」とお父さんが反射材を買ってきて、現在はこんな感じ。
見た目的にはビミョー、でも安全のために装着する。

IMGP8996_convert_20100922090741.jpg

あと米国ステッカーを貼りました。


現在の装備品は下記の通り。


REARCAR EQUIPMENT

■リヤカー(DCR-9565/ナガノ)
■タイヤ(WO24x1 1/2)
■ヘッドライト(HL-EL450 /キャットアイ)、セーフティライト(TL-LD1100/キャットアイ)
サイクロコンピューター(CC-RD300W /キャットアイ) 中国で盗難
■ポンプ(zefal、beam) 中国でポンプ追加購入
■ワイヤーロック
■レンチ(14mm)、ニップル回しなど 15mm購入
■パンク修理キット
■予備タイヤ、予備チューブ、予備リムテープ、予備スポーク


OUTDOOR EQUIPMENT

■ダウン、アウター、レインウェア、Tシャツ、パンツ、ニット帽、手袋など(コロンビア)
ウクライナでアウター盗難、クロアチアでフリース紛失、ポルトガルで帽子盗難
フィラデルフィアでアウター、フリース、帽子、グローブ3つなど入手

■靴(マドルガピーク/コロンビア) 北米より3足目
■靴下(R×L SOCKS/武田レッグウェアー)
ウクライナで使用済ボロボロソックス数足盗難、未使用ソックスを数足所持
■インソール(スーパーフィート)
サングラス(アイビュー) ポルトガルで盗難
■ひざ用サポーター(アイビュー)
サッカー日本代表ユニフォーム(05年コンフェデモデル) 日本へ送付
■テント(エアライズ2 DXフライ仕様/アライテント)
■予備ポール、メンテナンスキット(アライテント)
■グランドシート フィラデルフィアで新規購入
■シュラフ(オーロラ900DX/ナンガ)
■銀マット ウクライナで破棄、トルコで新規購入
■マルチヒューエルストーブ(NO.82 NOVA/オプティマス)
■燃料ボトル、メンテナンスキット(オプティマス)
■チタンクッカー、チタンフライパン、チタンWマグ、スプーン・フォーク(エバニュー)
■その他自炊道具(まな板、皮むき器など) ポルトガルでまな板を破棄
浄水器(シーガルフォー) アフリカ行き延期のため日本へ送付
■魔法瓶
■ヘッドランプ(L2/SILVA)、ミニライト(レザーマン)
■マルチツールナイフ(WAVE/レザーマン)
■ナイフ(e300/レザーマン)
■防水ダッフルバッグ(ダックス) フィラデルフィアで新規購入
■ドライシリンダー(50L、30L、10Lなど多数/ダックス)
■バックパック(75L、小)
■財布、貴重品入れ(La Bussola)
■ジップロック多数
■地図(中央アジア、ヨーロッパ、アフリカ) 
不要なものは破棄、日本へ送付。現在は米国3州の地図を所持
■コンパス
■折りたたみアウトドアバケツ
折りたたみ水タンク
■風呂セット、洗濯セット
■薬類(キズドライなど) 
キズドライなど全く出番なし、ポルトガルで破棄
ブルガリアでの入院時に痛み止め、フィラデルフィアでカイロ入手

■食料(醤油、塩、砂糖、ほんだし、レトルト食品など) 
フィラデルフィアで醤油購入、その他ラーメン、インスタントパスタ、米、コーヒーなど所持
■ノート類
■文庫本 青春を山に賭けて、サハラに死すのみ所持
■日本国国旗

■ミニノートPC(EeePC 900-X/ASUS)
■ポータブルHDD(160GB×2/バッファロー)
■ポータブルDVDドライブ(バッファロー)
■USBメモリ(8GB/バッファロー)
■カメラ(K20D/PENTAX)
■レンズ(17-50mm F/2.8/TAMRON)
■予備カメラ
■デジタルビデオカメラ ウクライナで盗難の際、バッテリー破損
■SDカード(1GB、4GB×2、8GB/バッファロー)
■三脚 ブルガリアで破損、マケドニアで新規購入もクロアチアで紛失、イタリアで再購入
■万歩計(山佐) 中国で紛失、ウクライナで盗難など
■翻訳機(GT-1400i. a/東江物産)
■充電器・電池(エネループ・単三20本 単四6本) ウクライナで電池1本盗難
ソーラー充電器・電池(バイオレッタソーラーギア 単三8本) 
アフリカ行き延期のため充電器本体のみ日本へ送付
■全世界対応式プラグ(ゴーコン)
■延長コード

ホームステイ23日目/出発準備中 

朝起きるとベッド下にネズミの死骸が転がっていた。

IMGP8983_convert_20100920020151.jpg

ルームメートというかベッドメートというか、彼の居場所であるソファベッドを与えられていて、毎晩一緒に寝ていてる猫。
深い眠りに落ちているのに毎晩の様に動き回り、眠りを妨げられるのだけど、今回は褒めてやろう。

というのも恐らくはこのネズミ、フィラデルフィアで購入したばかりのダッフルバッグを巣にし、バッグ内をメチャクチャにして荒らし、さらにはバッグのスライダー部分をかじり、破壊した犯人なのである。170ドルで新規購入したばかりなのに、1日半使用しただけだのに、破壊した犯人なのである。

そう言えば、オデッサでもダッフルバッグの中からネズミの死骸が2体出てきたけど、防水のダッフルバッグはやはり居心地が良いのでしょうか。

スライダー部分をかじられ、壊されたとはいえ、まだ何とか使用可能な状態だったのだけど、時間的余裕のある今のうちに修理しておきたく、メーカーの直営店を探す。
購入したのはフィラデルフィアにある直営店だけど、さらに近いショッピングモール内に直営店があり、そちらへ持ち込んだのは先週のこと。

しかし店員曰く「修理には6週間かかる」との事で、どうしようかと他の方法など模索していたら、ニューバッグを持って来て交換してくれた。

IMGP9107_convert_20100920023109.jpg

お母さんが自分の事を色々と話してくれたのも大きいけれど、まさか新品と交換してくれるとは。これは本当に感謝。

IMGP9066_convert_20100915222008.jpg

さらには昨冬に凍傷を負った事を知っているお母さんからグローブをプレゼントされる。
凍傷を負った経験、反省からフィラデルフィアでもグローブを用意していたけど、これで3グローブ体制となった。濡れたグローブをきちんと交換していく事で凍傷は防げるはず。

IMGP9105_convert_20100920020304.jpg

さらにまた今日、グローブやソックス、カイロを渡され、4グローブ体制に。
本当にありがとうございます。
ありがとうなんて言葉で言い尽くせないくらいにとにかく感謝です。

IMGP9069_convert_20100920024722.jpg

近くの大型アジアスーパーでラーメンも箱買いし、着々と出発準備中。まだ出ないけど。

アメリカでは射殺体が1面に載るらしい/WESTSIDE WEEKLY掲載 

IMGP9085_convert_20100918073029.jpg

IMGP9087_convert_20100918073235.jpg

WESTSIDE WEEKLY(アメリカ・フィラデルフィア) 2010年9月17日掲載

先日小学校でお話をさせていただいた時の様子などを記事掲載していただく。
1面に載せていただいているのだけど、その上には衝撃の射殺体。
フィラデルフィアで起こった殺人事件らしい。

別貢にも大きな記事と写真4枚が掲載されています。
「カムデンは怖かったので早足で歩いた」とか「カムデンは非常に汚かった」とか、取材時に余計な事を話したわけですけど、そのまま掲載されておりました。
記者の方の計らいで米国ビザ問題についても掲載していただいています。
ありがとう、ジム。

「歩くのをやめようと思った事はありますか」  

「歩くのをやめようと思った事はありますか」


間髪入れず「何度も」と即答。そんな自分に驚いた。
色々と思い返しながら言葉を続ける。

過酷な環境下、真っ先に思うのは「やめよう、足を止めよう」で、寧夏の吹雪の山中では、眼下に見える谷底にリヤカーを落とせば楽になるなどと、良からぬ事を一瞬考えたりもして。
道脇で足を止め、汗を拭い、呼吸を整えながら思考を巡らせる。

「こんな所で何をやっているのか」

雪山で、見渡す限り地平線が広がる無人地帯で、何度も考えた。
そしていつも行き着くのは「やめようと思えばいつでもやめる事ができる」という事で、それは最も簡単な選択であるという事を再認識して、「とりあえず前へ進もう」と、少しずつ少しずつと思いながら山を上っていく。地平線へ向かっていく。
その繰り返し、小さな歩を刻みながらここまで歩いてくる事ができた。

なんて事を答える。

IMGP9076_convert_20100917214419.jpg

先日お話をさせていただいた学校を再訪。
前回、一応質疑応答もしたのだけど、十分な時間がなく、改めて生徒からの質問に答え、教室を回る事となった。

IMGP9083_convert_20100917214551.jpg

「歩くのをやめようと思った事はありますか」
「言葉が通じなくても困りませんか」
「なぜ歩いているのですか」
「寂しいと思った事はありますか」


普段そんな事を考えないだけに、それらの問いに答えながら、改めて自分の考えている事を知るという良い機会でした。

アメリカの学校に招かれた 

今お世話になっている家のお母さんが美術の先生をしていて、そちらの学校に招かれ、ユーラシア大陸徒歩横断のお話をさせていただきました。
日本では人前で話した事などないのだけど、アメリカでは先日のJapan America Society of Greater Philadelphia Japanese Conversation Clubに続き2度目。
前回同様、日本に留学経験があり、日本語堪能なヒロシ氏(本名マイク)の通訳付き。


お母さんの出勤と共に学校へ。
話すのは13時からとの事で、それまでの間、美術の授業で臨時講師というか、そもそも絵心など全くないぼくが美術の授業で生徒の前に立つという事はどうかんがえてもおかしいのだけど、午前中、2つの授業で生徒の前に立つ事となった。

IMGP9049_convert_20100915221743.jpg

「日本にはひらがな、カタカナ、漢字という3つの文字がある」
以前そんな話をして、日本語に興味を持ったお母さんは、「黒板にカタカナを書いてくれ」と言い、生徒の名前をカタカナで書く。チョークを持つなんてほんと懐かしい。

IMGP9042_convert_20100915221714.jpg

汚い字で申し訳ないです。保護者から苦情などなければいいけど。

さらには「五十音順全てのカタカナを書け」という指令があり、「ア」から「ン」まで発声しながらカタカナを書く。
「ア」と言うと、生徒から大きな「ア」が返ってくる。それを2つの授業でそれぞれ繰り返す。
一応確認しておくと、これ美術の授業です。

ちなみにこの学校は日本でいう中学校。
授業一つ64分とずいぶんと半端な時間でした。

IMGP9040_convert_20100915221628.jpg

学校に通っていたのはもうずいぶんと昔の事で、現在の学校環境などよく分からないけど、日本の公立の中学校はWiFiなども完備されているのでしょうか。
こちらの学校はIDなど必要なものの、教職員や生徒、ビジターも使用可能。
当然ながら日本の学校とは異なる部分が多く、なかなか面白い学校訪問だった。


ユーラシアの話はせいぜい20人とか30人くらい、授業の時にでも話すのだろうと思っていたのだけど、

IMGP9057_convert_20100915221825.jpg

招かれた所はとても大きな所で、

IMGP9058_convert_20100915221855.jpg

こんなにいるなんて聞いていません。
300人超の生徒、教職員、誰が呼んだのかメディアまで。

誰かのためにとかでなく、ここまで歩いてきたのは自己満足でしかないけれど、その過程を話す事で何らかの影響を与えられたり、得られるものがあるのなら、自分以外の誰かに何か与えられるのなら、それは本当に嬉しい事だと思います。

とりあえず、ぼくは多くのものを得る事ができ、良い経験でした。

IMGP9063_convert_20100915221943.jpg

帰り際、生徒からの感想文とビザ申請の際に使いなさいとたくさんの署名をいただく。
たくさんの人から支えられ、助けられている事を実感。
ありがとうございます。

移民弁護士は「YES」と言った 

フィラデルフィア日本人会・名誉会長を通し、移民関係の弁護士にアメリカビザ取得の可否について尋ねていたのだけど、条件付ではあるものの、6ヶ月滞在+延長可能なB-2ビザの申請が可能であるとのお返事をいただく。

アメリカ外務省や日本大使館でも「NO」だとか「難しい」という返事だったのに、さすがは移民関係のプロフェッショナル。

とりあえずアメリカ滞在の目的、なぜ90日以上の滞在が必要なのか、さらにはビザが切れた後不法滞在をせず、絶対に日本へ戻るという確たる証拠を示す必要があるし、必ず取得できるというわけではないと思うけど、申請可能というお返事。

弁護士の方もワシントンなどの関係各所へコンタクトを取ってくれるとの事で、非常に心強いです。


今自分に出来る事といえば、

IMGP9037_convert_20100914091050.jpg

これまで各国で取材、記事掲載していただいたものをまとめるくらいでしかないのだが、これはビザ申請の際の資料として提出しようかなと。持ってて良かった新聞記事。


ここでもしカナダ行きを回避できるのであれば、それは非常に大きい。

ここペンシルベニアでも日に日に秋らしくなってきて、朝も少しずつ冷え込んできて、でもビザが取れなければわざわざ寒い北へ向かわざるを得なくて、そこは-20度あるいは-30度なんていう極寒の世界で、鼻水凍らせながら歩き、雪上での悲惨なテント生活を送るか、のんびり越冬するか、選択肢は2つしかなくて、越冬したいけど3,4ヶ月の足止めはきついなと思っていたところなのです。

太平洋まで最短距離で5000キロちょっと。
5ヶ月で歩ける距離なのに、越冬のために数ヶ月の足止めはやはり無駄な時間なので。
温暖な気候などという高望みはしないけど、でも雪がない所、少ない所を歩けるメリットはどう考えても大きい。


ビザください。