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3度目は台湾で
延々と変化の乏しい景色が続き、退屈していたある朝、いつものように歩いていると1台のバイクが停車して話しかけてきた。
互いに自己紹介をし、彼らの旅程を聞き、逆に彼らからも色々と尋ねられた。
ジェフ、ミッシェルと初めて会ったのは豪州中央のクーバーペディから北へ50キロ程離れたスチュアートハイウェイ上だった。
台湾人の彼らはこれまでの世界各地をバイクで旅しているとの事だった。
話したり、写真を撮ったり、約20分ハイウェイ上にとどまる。
「どこで寝てるんだ」と尋ねられ、「どこででも」と路脇のブッシュを指差した。
こんな無人地帯を歩いている自分への激励だったのだと思う。
もしかしたら不憫に思われたのかもしれない。
去り際にお金を渡された。知り合って20分の人間に与えるには大き過ぎる額だった。
「受け取れません」と返そうとするも、「何か栄養のあるものを食べなさい」と彼らは言い、走り去っていった。
2度目の出会いはそれから6日後。
この6日間は町など一切なくガソリンスタンドと小さなレストランを兼ねたロードハウスが3ヶ所にあったのみ。
ジェフ達と出会った場所から400キロ近い距離があったが、無人の荒野にはこの1本の道路だけ。ここを歩いていれば迷う事もないし、町も店もないのでどこかに寄り道すらできない。再会は必然だった。
前方数百メートルのところに停車したバイク。すぐに彼らだと分かった。
ビデオカメラとデジカメで撮影する彼らの元へ近付けば、自然と顔がほころんだ。
1日500キロは進むというバイクの彼らはウルル、アリススプリングスを経て南下。
ゆっくりと北上していた自分とすれ違う形だった。
自分とすれ違う事を見越してその日に出発してきたというアリススプリングスで大袋に入ったリンゴを買ってきてくれ、「ビタミンをとりなさい」と渡してくれた。
最初の出会いの際は自分が彼らを見送ったけど、「今度は私たちが見送るよ」とジェフは言った。何度か後ろを振り返り、手を振った。
彼らの姿が小さくなった時、今度はまた南へと走っていく彼らの姿を見送った。
あれから1年と3ヶ月。3度目は台湾です。
バギオ10日目
4万キロを歩いたけれど、わずか200キロのバス移動が苦痛です。
12時間歩き続ける事は簡単だけど、6時間もバスに乗るのは苦痛です。
6時間もバスに乗り続けるなら、4日かけて歩く事を選びます。
けど今は歩けないのであります。
バギオ10泊目。
1泊700円の宿の居心地はまずまず。
200キロ圏内には2つの世界遺産があるけど、結局私はバギオから動けなかった。
やる気がないからではなくて興味がないから。
いや歩けないのならやる気もないです。
毎日の様に「明日こそは出よう」と思うも、一夜明ければ腰は重い。
6時間かけてバスで世界遺産を見に行くなんて拷問なのです。
世界遺産の街をバスで訪れるよりはリヤカーを引いて名前も知らぬ小さな村などを素通りする方が満たされるのです。
6月末までの宿代を支払いました。
台湾は本気出します。
上海到着後の報道 2
台湾の歩行ルート
来週は台湾
起床後に外の様子をうかがえば、今日は珍しく快晴。
雨季の今、これだけ陽を浴びる事はめったになく、宿で過ごすのはもったいなく散歩。
久々の陽光はとても気持ち良く、公園のベンチで昼寝でもしたかったけど、ここはフィリピン。そんな事できるはずもない。
足を運んでないところなど、あてもなく2時間半歩いていた。
これまでにない快晴だったけど、宿で昼食をとり、ゆっくりしていたら一転してこれまでにない豪雨が降り始めたので宿に引きこもった。
台湾の歩行ルートやスケジュールが決まりつつある。
縦断ではなく1周。歩行距離は最大1200キロ程。
時間に余裕がある訳ではなく、フィリピンで無駄にダラダラと過ごしている時間がもったいなくも思える。フィリピンでは何もかもがうまくいかなかった。
ちょうど1週間後、台北へ飛ぶ。
私はバギオから脱出できるのだろうか
早起きしてブラジル-イタリア戦を観戦予定も寝坊。8時起床。
日中唯一のバスも8時発なので当然乗れるはずもなく。
ていうか朝は少し雨が降っていたし出発する事はありませんでした。
さらに本当の事を言うと昨夜のうちに延泊を決め、宿代を払ってしまっていたので、出発する気は全くありませんでした。
フィリピンで過ごせるのはあと7泊。
残り7泊バギオで過ごすか、予定していた所へ小旅行をしてくるか、悩ましい。
リヤカーを引いて歩けないのでやる気は全くない。
また無駄に南米について調べて妄想したり、昼寝をしたり、動画などを整理して過ごす。
バギオ5日目
バギオ5日目。
雨季の今はどんよりとした灰色の雲が空を覆い、連日の雨。
しかし今日はわずかな時間ではあったけど青空が見え、久々に陽を浴びた。
こんな貴重な天候を逃すのはもったいなく、少し街を散歩してみる。
メインストリート。
右側に写っているジョリビーはマクドナルドでさえも勝てないファーストフードのシェア第一位なのだとか。ジョリビー、マクドナルドがやけに多い。
ダウンタウンのさらに奥、もっとディープな所へ足を延ばしたいというのが旅人の心情。
大通りから細い路地に入っていき、さらに奥へと進んでいく。
次第に建物もぼろくなり、雰囲気も悪くなる。
よそ者の自分に対する現地人の視線を感じる。
「そろそろやばいんじゃないですか」と第6感。それに従って引き返す。
常に周囲に気を配り、緊張感を持ち続けるというのも精神的に疲れるし、面白くない。
こういう国でリヤカーを引きながらの時速5キロの移動というのは狙われやすく、リスクが高い。治安が悪い国というのは本当に嫌です。
2012年の殺人事件が15010件,強盗事件が68956件(乗り物強盗を除く)
南米について調べていたら出てきた衝撃の数字。
シリアとかイランとか、反米政府の国の人達はとても親切で穏やかで、良い印象を抱いているので、ならば反米大統領のチャベスがいたベネズエラも良い国ではと思ったら、とんでもない国だった。
ベネズエラ回避決定。