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ALKINIST -あるきにすと- 2013年08月

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Day1706 帰国 

帰国が近付いたので数えてみたら、2008年末に日本を出国してから1705日目が異国で過ごす最後の夜であった。

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1人で色々な事を思い返しながらしんみりと過ごす夜も悪くはないけど、1705日目の夜は多くの素晴らしい方々に囲まれ、賑やかに過ごした。
自分のためにこれだけの方々が集まってくださり、何と言えば良いのだろうか。感謝の気持ちで一杯なのであります。素晴らしい仲間を紹介してくれたジェフにも感謝です。


出発前の歓迎会に来てくださった人、歩行中にも差し入れを持ってきてくれた人、知った顔が多かったけれど、この2人はサプライズだった。

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遠く離れた台南、台中から駆けつけてくれた高さんと謝さん。
感謝と感激で涙が出そうだった。

本当にありがとう。謝謝。



そして8月28日。
その翌日、翌々日なら台風の接近で危うく欠航になりそうだったけど、なんとか台湾を脱出し、1706日目にしてようやく帰国。

帰国が近付いても全く実感がわかず、日本パスポートを持った人がウジャウジャいて周囲から日本語が聞こえてくるような飛行機に搭乗して、「帰国するのだな」と少しずつ感じ始めるも、心のどこかではアフリカのどこかへ飛ばされるんじゃなかろうかとくだらない事を考えた。

着陸態勢に入った飛行機の窓からは見えたのは見覚えのある関西国際空港周辺の景色。
ここが日本である事を認めつつも、徐々に高度を下げた飛行機から日本語で書かれた看板を探し、「海上保安庁」という文字を見て、ここが日本であるのだとようやく納得できた。

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帰国初日は空港にて野宿。
毛布の無料貸し出しまでしていて、日本のサービスの質の高さを再確認。
なかなか寝心地の良い椅子だった。

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翌朝はリヤカーと共に始発電車に乗り込んだ。
そんな訳で今は4年8ヶ月振りの日本です。

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林口 

台風が過ぎ去った翌日、「もう1泊していけ」と高さんは言ってくれたが、予定通り北海岸を経て台北を目指すならこれ以上は足を止める事ができなかった。
残り100キロ程、最後はびしっと終わりたくて、出発する意思を伝えた。

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基隆でお世話になった方々がに見送りに来てくれ、最後に皆で写真を撮って出発するも、30分程歩いたら激しい雨が降り始め、長時間の雨宿り。
不本意ながらもう1泊お世話になる事になってしまったのだけど、台湾で出会った多くの人の中で最も強烈だった高さんともう1日過ごすのも悪くはない。

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水里、霧社、合歡山、そして基隆と高さんがやって来ること4度。
あまりにメチャクチャでここに書けない事が多いけど、とにかく楽しく、ぶっ飛んだ人だった。

高さんの着ているシャツには自分の名前が書かれているけど、これはぼくが書いたものではなく、高さん自ら書いている。

基隆で待ち合わせたコンビニでは入ってくるなり、大声で見知らぬ買い物客に「こいつは歩いて地球一周している日本人なんだぜ」と説明。
コンビニに限らず、食堂や市場など至る所で連日何度もあって恥ずかしかったけど、「Nice to meet you」と最後に高さんが言ってくれたように、自分とってもまた最高の出会いだった。

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時間がなくなったので、最短ルートで30キロ歩いて台北。
安宿の主人が歩いている事をやけに褒めてくれ、タダで泊めてくれた。感謝。

台湾では与えられ、助けられる毎日だった。
楽すぎて、楽しい事ばかりで、物足りないなと思い、こんなのでいいのかと自問する事も少なくなかったけど、最後くらいは楽に終わってもいいんじゃないかと途中から割り切った。

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台北に2泊し、ジェフの待つ林口まで最後の歩行。
詳細な道路地図は持ってなく、道に迷う事は必至と思っていたが、迷う事なく完璧だった。

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そして帰還。
台湾での総歩行距離は1517キロ。
特に何を思うでもなかったけれど、帰国前の歩行はこれで終わりなのだと後に気付く。
とりあえず無事に歩き終えて良かったなとしみじみ思う。


素晴らしいホストのジェフ・ミッシェル夫妻には感謝の気持ちで一杯です。謝謝。
台湾中でお会いしたジェフの友人、人情味あふれる台湾の皆さん、本当にありがとうございました。

基隆 

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再び台風がやって来た。
最接近する前日になってようやく知ったのだけど。

基隆に到着後、用事があったのでラップトップを広げたところ、いつもお世話になっているジェフからメールがあり、基隆で大きな祭がある事、これまで3度お会いした高さんがこちらへ向かっていて台風も近付いているので高さんの家に泊まればいいとあったので、高さんと再会、祭も少しだけ見て、そして台風による足止めをくらう。

それにしても台湾滞在中に2度も台風に見舞われるとは・・・

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今日は大雨、強風の中、九份という観光地へ連れて行っていただくも、こんな悪天候の中観光などすべきではないです。

澳底 

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今日という日を思い返せば、まず「暑い」というワードが真っ先に思い浮かぶ。
さらに思考を続けても「暑い」「暑い」「暑い」と続き、その後ようやく「海」というワードが思い浮かんだ。
特筆すべき事はないし、写真を撮ってもいない。

強烈な陽射しを浴びながら海沿いの道を歩いている。
この辺りは自転車専用道路があり、同じ海沿いでも清水断崖とは全く異なり、安全な道。

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今日は47キロを歩き、公園にテントを張った。
道路を挟んで向かいには小学校なのだけどあまりに暑いんでテントではパンツ1枚で過ごしている。
日本なら不審者どころか露出狂の変質者として通報されるに違いないけど、台湾人は優しく放置してくれている。見て見ぬフリというやつかもしれないけど。

テントを放置して食事をとりに出かけるなんて平和な台湾だからこそできるんだな。

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昨日は往路でも立ち寄った礁渓という温泉の町で午後を過ごし、チューハイを持ち込んで温泉を楽しんだ。

冬山 

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歩行開始早々から崖上への上り。
およそ20キロ、アップダウンを繰り返し、2つ目の上りでは足を止める回数がやけに多かった。

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昼前の時点で疲労困憊。
さらには酷暑もあってぐったり。

派出所で冷水を補給後、木陰で冷水を口にするも、太陽の下を歩く気力はすっかりと失せ、そのまま2時間程派出所に居座ってしまった。34キロしか歩かず。

南澳 

無事に山越えを終えた翌日は台湾最後の大きなヤマ場を迎えた。

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皆が「デンジャラス」と口を揃え、ルート変更をすすめてきた。
途中出会った徒歩旅行者は「ここは避けるつもりだ」と言った。

嫌な予感があったので往路はギリギリのタイミングでここを避け、ルートを変更したのだけど、その後花蓮から車で下見に連れて行ってもらった。
道は狭く、カーブが連続するのだがそれ自体は問題なし、トンネルさえ気を付ければ何とか歩けるだろうと判断。復路はこの清水断崖を歩こうと決めたのでした。

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1460メートルのトンネル、トンネル内のカーブなどについては下見をして把握。

より安全に歩き抜くために、早朝出発を決め、5時半より歩行開始。
最初のトンネルまで思ったよりも遠く1時間程時間がかかってしまったのは誤算だったけど、その後時間が経つにつれ大型バスなど激増したので早朝出発をして正解だった。

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歩道も一応あるけどリヤカーを引いて歩くには狭すぎるので、片輪を歩道にのせ、もう片輪を車道に落としてゆっくりと進む。
急ぎたいけどアンバランスなので慎重に進まないと車輪を壊す可能性があった。

少しずつ大きくなり、近付いてくる後方からの走行音に心底恐怖する。
前後から大型車がやって来てすれ違う瞬間なんて最悪としか言えない。
こんな写真を撮ってる場合じゃないのだ。

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今日通過したトンネルの総距離は7キロくらいあった。
狭くても歩道があればまだ安心感があったけど、歩道すらないトンネルもいくつか。

上述した通り、前後から大型車が最悪なタイミングでやって来る事も何度かあり、後方からの大型バスを停車させてしまったり、猛スピードで大型車が真横を走り抜けたり。

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清水断崖と呼ばれるところは10キロ程、さらにその後の5キロがトンネルが連続する危険地帯。
断崖絶壁からの景色は最高なのだが、リスクを冒してまで楽しむ景色ではないかなと。

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今朝は花蓮から20キロの所にいたものの、あえて連絡はしていなかったけど、以前花蓮でお世話になった方と偶然にも再会。

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食堂のご主人は無料で食事をとらせてくれ、夕食用にも料理を包んでくれたし、他の方々からもドリンクの差し入れがあった。謝謝。

富世 

一昨日までの4日間は1日20キロも歩かず、総歩行距離は57キロ。

昨日は一気に下って41キロ。
往路に続き、2度目の太魯閣。どれだけの勾配でどこに何があるかなど分かっているので、新鮮味はなく、通常の時速5キロのペースなら8時間かかるところだが、一気に7時間で歩き抜いた。

予定通り天祥まで。
前回と同じ食堂で食事をとり、前回と同じく派出所で充電させていただき、湯をもらってコーヒーを飲み、前回と同じ場所にテントを張る。
何もかもが同じだなと思っていたら、雨が降り始めた。これもまた前回と同じ。

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今日もまた引き続き往路と同じ道を歩いた訳だけど、景色が良いので楽しめた。

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1200メートルもの距離がある九曲洞トンネル。
こんな大きな岩壁によくトンネルを掘ったものだと感心する。
排ガスで充満するトンネルを避け、遊歩道を歩きたかったが現在閉鎖中。
数ヶ月前に中国人が落石で亡くなったと聞いた。

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トンネルの非常口が遊歩道につながっていたので少しだけ覗いてみたら落石だらけのひどい状況だった。

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太魯閣の入口にある鳥居で記念撮影をして、楽しかった山越えは終了。

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午後は洗濯をして、すぐにテントを張った。
手持ちのシャツが尽き、上半身裸で洗濯機が洗い終えるのを待った。

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