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ALKINIST -あるきにすと- 2014年10月
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Malsa Alam 

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カイロからおよそ120キロを横断、その後の600キロをひたすら南下とエジプトの東方砂漠を歩き続けている。
そしてこれからまた220キロの砂漠地帯を再度横断しナイル川へと戻る。
220キロの間にガソリンスタンドやカフェなどあるとは思われるが、町はない。
問題は補給場所の有無ではなく暑さ。雲と風、自然条件によってその過酷さは左右される。日中は歩けないようなら無理に歩かず、夜間歩行することも検討中。

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現在は宿がないこの小さな町でアパートを借り、疲弊した体を休めている。
熱を帯びていた体を冷まし、汗と砂塵の染み込んだ衣類を洗い、必要なものを揃え、次なる戦いに備えている。

酷暑 

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今の時期のエジプトは雨が降ることなどなく、アフリカ大陸上陸後の1ヵ月は毎日快晴である。
土地柄なのか、それとも秋めいてきているのか、この2日ほど上空を雲が覆うようになり、日中の歩行はずっと楽になったと思いきや、南下するにつれて気温は上昇。雲間から突き刺す陽射しは鋭さを増した。
今のところ何とか日中は歩けているけど、そろそろ限界が近付いているのは確かである。

口内は粘々とし、喉の奥は干上がった土壌のように渇き切っている。
水分の過剰摂取は良くないと分かってはいるけど、渇きへの恐怖心が半端なく、ボトルに手を伸ばす回数が増え続けている。

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先日はアフリカ入りして初めてストーブを使って食事を作った。
今回からストーブはMSRのドラゴンフライを使用。
暑いので生鮮食品は持てないし、食欲も失せるのだけど、米を炊いて具なしの味噌汁を作った。うまい。

南下中 

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テロが散発するルクソール以北のナイル川沿いでは外国人の行動が制限されるので別ルートを歩行中。
こちらでも治安上の問題から歩行を制限されるのではという懸念があったけど今のところ問題なし。問題があるとしたらそれは暑さか。

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これまでは暑さを理由に日中の歩行を控える事はしなかったがとても歩ける状況ではない。歩きながら嘔吐すること二度。
4万キロ以上を歩いてきたが、最も肉体的にきつい場所である。
カザフスタンの無人地帯では時折集落が現れ、豪州の砂漠地帯では低灌木の下で陽射しを遮る事ができたけど、生命の存在を拒絶するかのような砂漠には何もない。

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そんな時は道路標識のわずかな影に身を潜め、じっとしているしかない。

もう一つ付け加えるなら100キロの無補給区間を歩きぬいた先、あと5キロで町という場所にいたのに、その5キロを歩く事すらできなかった。
極寒のブルガリアでは凍傷を負ってまで車への乗車を拒み続けてきたというのに、たまたま停車したピックアップトラックに助けを求めた。(後日しっかりと歩き直したけど)
ドライバーと会話をしようにも暑さに声帯がやられてしまったのか声を発する事ができなかった。

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お金の受け取りを断固拒否したドライバー。ありがとう、シュクラン。


太陽に心底恐怖し、真剣に生命の危険を感じ、辿り着いた小さな町で「無難に楽なルートを進むべきでは」とカイロへの帰還を数日間検討したものの、砂漠地帯の歩行継続中。さらに南下していくのでまだ油断はできないけれど暑さのピークを過ぎた気がする。
宿の人曰く「もうすぐ良い気候になるよ」との事だ。

何はともあれ今は平和な町にいる。荷物を部屋に運んでいるとテレビを見ていたおっさんが声をかけてきた。テレビを指差し満面の笑みで「ブルースリー」と一言。

平和である。

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