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ALKINIST -あるきにすと- 2016年07月
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 2016年07月 

ナスカへの道 



シクアニから2日半かけてクスコへ戻った翌朝、勢いそのままに1カ月半を過ごしたクスコを出発。
数えきれないくらいに足を運んだアルマス広場だがこの時間に来るのは初めて。
朝のアルマス広場はとても静かだった。

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クスコから約640キロ離れたナスカを目指す。
標高3400メートルのクスコに対しナスカは700メートルでしかないのだが、ただ2700メートル下れば良いのではなく、いくつかの峠を越えていかないといけないのだとか。
どの程度の峠をいくつ越えるのか、事前に調べる事もできたけど、あえて余計な知識を入れない事にする。

チョケキラオへ行った時、ナスカ方面へ約150キロ、車で向かったので知識としてあるのはこの150キロの区間のみ。
3400メートルのクスコから3700メートルまで上り、2000メートルまで降下、再び3700メートルまで上るというハードなルート。
今度はここをリヤカーを引いて歩くのかと思うと憂鬱な気分になった。

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クスコを離れればのどかな景色が広がる。

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初日は3700メートルまで上り、そこから200メートル下る。
日没後に九十九折の道を歩くのは危険なので3500メートルの所にテントを張る。
眼下には翌日下っていく道が見えた。

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2日目。
まずはひたすら下り。

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2000メートルまで下った後、上りが始まる。

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上の方に見える九十九折の道にやる気を失い、300メートル登ったところでテントを張る。
翌日は2300メートルから3700メートルまでひたすら上る事になり、想像しただけでも憂鬱。

しかしエチオピアでも1日で1300メートルを上った事もあったし、チリ・サンペドロからボリビア国境への過酷な上りも経験済み。あれよりきつい事はないだろうと考えたらずいぶんと気持ちが楽になった。
これまでの経験が背中を後押ししてくれ、勇気づけてくれる。まさにそんな感じ。

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3日目。

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まずは前日にやる気を削がれた九十九折から。
一晩ゆっくり休んだからか、視覚で感じる程のきつさはなく、思っていた以上に軽快に足が進んだ。

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延々と続く上り。
決して楽ではないのだけど、きつくて足を止めるという事もない。
これまで様々な環境下を歩いてきた事でタフになったのか、標高3000メートル超の高地で3カ月過ごしているからか。
もちろんそれらも理由として挙げられるけど、ペルーの上りは勾配が緩やかな気がする。

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先日チョケキラオへ行った時はこの分岐を曲がった。
この時点で標高は約3700メートル。
この先高度がどのように変化するか、どんな景色が待っているかなど全く分からず、未知の世界。

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3700メートルまでだろうと思っていた高度だが、その後も上りは続き、4000メートルまで上昇。

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峠を越え、言葉にならない達成感に浸っていたのも一瞬の事。
遥か下にアバンカイの町が見え、あそこまで下るんかと青ざめる……。
頑張って上ってきた貯金を一気に使い果たすようで憂鬱な気分にさせられる。
この先さらなる峠が待ち構えているのは確か。できる事なら高度を下げたくはないのだが。

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日没は近いものの、行ける所まで行っておこうと下り始める。
適当な場所でさっさとテントを張りたかったが、水がほとんどないという状況。
山のどこかに水源があるものと思っていたけど、まったく現れず。水を求めて暗くなるまで歩き続けたけど、大型車も走るこの道を歩き続けるのは危険と判断し、水がほとんどないままテント設営。

2300メートル→4000メートル→3700メートルという1日。
1700メートルの上りがあったにも関わらず、52キロを歩けた事は自信となった。

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持っていた水は4口分。
幸い標高が高いので夜は冷え、夜2口、翌朝2口を飲み、渇きをしのぐ。

Cusco 

チョケキラオからクスコへ戻り、すぐに歩行再開するつもりだったが食あたりによる体調不良、さらには階段を踏み外し足を負傷。という事でさらに6泊クスコに留まる。

シクアニからクスコ行きバスに乗ったのが5月20日。
予定よりずいぶんと遅れたけれど7月6日に歩行を中断していたシクアニへ戻る。



シクアニからクスコへは140キロ。3日を予定。

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歩行初日は昼前より雨。
強い降りではなかったが、夕方まで5時間くらい降り続け、服は濡れた。

わざわざリヤカーを運ぶのは面倒だったので、バックパックを背負いながらの歩行だった。
荷物も最低限のものだけで、テントなどキャンプ道具はないし、雨具も持っておらず。
そんなわけで雨が降っても雨具は着れないし、疲れたからといてテントを張る事もできない。
宿があると目星をつけていた町まで歩くしかない状況。

1ヵ月くらい足を止めた後の歩行再開初日というのは無理せず40キロ程にするべきなのだが、この日の目的地クシパタへは59キロ。
30キロを過ぎてから足に痛みを感じ始め、さらには雨のせいで体は冷え、終盤は痛みと寒さに耐えて歩き続けた。
宿に着き、部屋へ案内されるまでの間、震えが止まらなかったし、その後部屋へ移動する時は歩行困難な状態であった。

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翌日は快晴。
前日の歩行による足の痛みは少し残っていたが、歩行に支障はない。

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ウルコスの町。

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遺跡。名前は忘れた。

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リマまで1000キロ地点。

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マチュピチュへ行っている間に大統領選挙が終わってしまったけど、ポスターや建物へのペイントはかなり頻繁に目にする。
フジモリ前大統領の娘ケイコ・フジモリ氏。

2日目は57キロ歩く。

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3日目。
50日前にリヤカーを引いて、これを目にしていたなら込み上げてくるものもあったかもしれないけど、1ヵ月半クスコを満喫して歩きなおしている今となっては「やっと着いたか」というくらいの感想でしかない。

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さらに3時間歩いて、クスコ中心のアルマス広場に到着。
3日目は26キロ。

クスコに戻った事だし、もう数日ゆっくりといきたいところ。
しかしモチベーションが高まり、歩く気満々なので半日を出発準備に充てて、翌日よりリヤカーと共に歩く事にする。
食料などを揃え、クスコ滞在中に通った食堂のおばさん、おじさんに挨拶。

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50日間放置状態だったリヤカー。

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準備は整った。