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死者の日も歩きます
サマータイムが終わり、時計の針を1時間戻し6時20分出発。
これまでは基本的にまだ薄暗い7時から歩いていたのだけど、今後は6時出発となるわけでその響きがとても健全に聞こえる。
いつもは人がたくさんいるセントロもストレスなく通過。
この日は死者の日の前夜祭、翌日、翌々日が死者の日で、州都なだけあってここでも何かしらのイベントがあるかもしれないけど、そんなものに影響される事なく歩きます。
興味ないわけではないけど、わざわざ延泊する程のものなのか不明なので。
オアハカの死者の日は有名らしいけど、サン・ルイス・ポトシはどれだけの規模のものなのか情報がないのでさっぱり分からない。
街を抜け、交通量も落ち着いた郊外にて朝食。
10分程歩いたところでドセさんという男に声をかけられ、「朝食を食べていけ」と誘われた。
タコスを食べたばかりで迷ったのだけど、彼に付いていき、もう一度朝食をとる。
さらにはサンドウィッチ、フルーツ、水も持たせてくれた。ありがとうございます。
当初はモンテレイ方面へ向かうつもりだったが、予定を変更して次の目的地はサカテカス。
この街に寄る事が目的ではないけど、世界遺産の街だしせっかくなので1日くらい休んでいくつもり。サン・ルイス・ポトシからは3日半を予定。
道路の真ん中に自転車道があった。
のんびり歩いていたところ、おじさんが近付いてきて「何か飲みなさい」と60ペソを渡してくれた。今日はすごく良い日である。グラシアス。
アップダウンは多いけど緩やかだし問題ない。
青空の下には広大な荒野が広がり、大きな雲がポツポツと浮かぶ景色は自分好みのもので飽きる事はない。
これまでと違い、ガソリンスタンドも料金所もなく、適当にテントを張る。
こういうのは久々で新鮮に感じられた。
San Luis Potosi
サン・ルイス・ポトシには3泊し、2日半の休養をとる。
テワカンから歩く事11日半、662キロ。
1日平均57キロというハードな毎日だった。
ここに限った事ではないけれど、街に着いたら休養を目的とし、何もせずダラダラと過ごす。
普通の人から見たら「なんだこの堕落した人間は」と思われるに違いないけど、ここでも念入りに体を洗い、衣類を洗濯、スーパーへの往復以外は宿で過ごした。
「明日の13時から18時まで宿にいてはいけない」と宿のスタッフに言われたのは2日目の夜の事。
毎日ダラダラしている姿を見て、ダメな奴だと思われ、嫌がらせされてるんじゃないかと思ったけど、宿の消毒のため。自分がやって来て消毒が必要になったというわけでは断じてない。
しょうがないので13時ギリギリまで宿にいた後、外へ出る。
広場のカテドラル。
よく見るやつだけど、SAN LUIS POTOSIってスペルが長すぎるので写真に収めるのは難しい。
死者の日が近いのであちこちで飾りつけなどを見る事ができる。
精力的に動き回り、残りの2時間弱を広場のベンチで本を読んで過ごしていたのだが、教会の時計やスーパーのレシートに印字された時間が自分の時計より1時間遅い事に気付いた。
メキシコ国内に時差があるのか、サマータイムを採用していてそれが終わったか、そのどちらかだろうと思ったが、前日にサマータイムが終わっていたのだった。
おかげで当初の予定より1時間長い6時間も外へいる羽目になる。
多分この日は世界中で飛行機に乗り遅れる人が相次いだはずだ。
サン・ルイス・ポトシへ
北上するにつれ少しずつ景色が変わってきた。
茶色い岩肌をむき出しにした山々が現れ、褐色の世界になりつつある。
褐色の大地の中にポツポツとサボテンが生えているのが自分の思い描いていたメキシコの風景。
生命力溢れる緑、生命の存在を拒絶するかのような褐色の大地、どちらも好きだけど後者の方により惹かれる。
州境を越える。
タコス屋で昼食。
いつも通りガソリンスタンドまでの歩行。63キロ。
翌朝。
昼前には到着できる距離。
街に近付くにつれ、ショッピングセンターなど現れるが、手軽に食事をとれるところはない。
ようやく現れたタコス屋でトルタスを注文。
具の肉をトルティーヤで包むかパンで包むかの違いだが、トルタスなら歩きながら食べる事ができるので、1つをここで、もう1つを持ち帰り用に包んでもらう。
しかし具沢山過ぎて、食べ歩きは無理。
テワカンから12日目、サン・ルイス・ポトシに到着。
州都なだけありなかなかの都会。ところどころ歩きにくく、改めて街は嫌だなと思った。
テワカンから10日目
霧のため視界が悪く、歩き始めより渋滞していた。
車は1センチたりとも動かない。ドライバー曰く「2時間待っている」との事。
路肩まではみ出す車もあり、歩きにくいのだが、その横や間をすり抜け、時には対向車線の側を歩き、前進を続ける。
視界が悪いので事故でもあったのかと思っていたが、何が原因なのか全く分からなかった。
5キロ先でようやく車が動き始め、その先などでも事故車、路上に散乱する事故の形跡も見られず。
靄がかった景色の中、木々にレースのようなものがかかっていた。
よく見るとクモの巣なのだが、この辺り一帯の全ての木やサボテンがこんな感じなので半端ない。
昼前に霧は晴れ、雲一つない青空が広がる。
昼食はトルタス。やや小さいけど味は良かった。
いつも通りガソリンスタンドまで。58キロ。
テワカンを出てから10日目だけど、一度もシャワーを浴びていない。
チアバス、オアハカを歩いていた時のような暑さや急な上りもなく、ダラダラと汗を流しているわけではないので、体はそこまで不快でないけど、髪がボサボサで気持ち悪い。
サン・ルイス・ポトシまで1日半、早くシャワーを浴びたい。
最近は歩きすぎている
昨夕から冷たい風が吹き続けていて寒い。
テントを張ったガソリンスタンドにもコンビニが併設されており、24時間営業だったので、テントを片付ける前にコーヒーを買う。
メキシコの最大手OXXOはどこもこんな感じ。カナダや米国のコンビニと変わらない。
コーヒーは19ペソとやや高く感じられた。激熱を期待してたけど、そんなに熱くなかったし、今後は余程な事がない限り買わないだろうと思う。
歩き始めから6キロは緩やかな上りか続き、その後はアップダウンを繰り返す。
風がとても冷たい。テワカンまではいつもTシャツ、短パンだったけど、テワカン以降は高度が2000メートルを超えた事もあり、朝と夜は長袖長ズボンを着用している。
太陽が昇り、体が熱を帯び始めれば、1時間くらいで半袖短パン姿になるのだが、この朝は3時間くらい脱げず。
ケレタロ近郊の工業地帯。
すでにトルタスを食べていたので寄らなかったけど、このレストランには広い駐車場があり、数十台のトラックが停車していた。
それらすべてがレストランの客とは限らないのだが、繁盛しているように見えたので少し気になった。
フリーWiFiが飛んでいたので、サン・ルイス・ポトシの宿を予約しておく。
この規模の街だと到着後に宿を探すというのはとても面倒なので。
いつも通りガソリンスタンドまで。いつもより短めの52キロを歩く。
55キロ超えが当たり前になっているので52キロだと短く感じてしまうけど、30分自由な時間があるだけでも読書を楽しめたり、リラックスできるのでこういう時間は必要だなと思った。
いつもラーメンだけど、思い切って夕食はチキンにしてみる。
Queretaro
朝の寒さが日に日に増してきている。
ガソリンスタンドに併設されているコンビニでコーヒーを買おうとしたのだが、閉まっていて困る。
レストランならまだしもコンビニなら開けとけよという感じ。
今目指しているのがサン・ルイス・ポトシ。
51キロ先のケレタロには自動車工場などあり、日本人駐在員も多く、すき家もあるらしいけど、寄らない予定。
昼前に現れたガソリンスタンド前にタコス屋があったので昼食。
「どこから歩いてるんだ?」と店主。
いくつかの質問に答え、お金を払おうとしたら、「いらねーよ」とごちそうしてくれた。
ありがとうございます。
ケレタロ中心を避けるルートを進み、ようやく現れたガソリンスタンド。
テワカンを出てからガソリンスタンドか料金所をつなぐ毎日になっている。
歩行距離は65キロ。
これだけの距離を歩くのは久々な気がするなと思い、記録を遡ってみるとコスタリカで63キロ歩いて以来だった。