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ALKINIST -あるきにすと- ウサギと亀

ウサギと亀 

窓の外には見覚えのある景色が延々と続いていた。

軒下を借りたカフェ。
苦労して歩いた山道。
広大な草原。
あるいは通り過ぎたいくつかの町や村。

心地良いバスの揺れに眠りを誘われるも、1ヶ月前に歩いてきた240キロを飽きる事なく眺め続けた。
テストの答え合わせをするかの様にじっくりと色々な事を振り返りながら。

6日もかけて歩いたアルマティ・ビシュケク間。
連日の猛暑にアップダウン。
あれだけ苦労した道も、ミニバスに乗れば、わずか4時間、たったの7ドル。
ウサギと亀みたい。

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バスのスピードに合わせ、車窓の景色もどんどんと変わっていく。
小さな窓の外に広がる広大なカザフスタンの草原。
そんな景色を眺めながら、「歩くこと」にこだわる自分を今更ながらアホらしく思い、
風を切り、猛スピードで走り抜けていくバスの速さに興奮しっ放し。
まるで現代文明に初めて触れる猿の様に。

自動車という現代文明に触れながら思う。

一長一短ではあるけれど、
あっという間に過ぎ去っていく小さな窓からの景色なんかじゃなく、目の前に広がる大パノラマを眺めながら、カザフスタンの大きな空の下を歩き、名前があるのか分からないような村なんかにも立ち寄って、人の温かさを感じ、彼らの生き様を垣間見る事ができる時速4キロの旅も悪くないなと。

亀も悪くないなと。

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それにしてもカザフスタンの空って広く、大きい。