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ALKINIST -あるきにすと- 新疆の空の下

新疆の空の下 

「このブログ知ってる?」

知人からURL付きのメールが届いた。
早速開いてみると、懐かしの中国語で書かれた文章と数枚の写真。

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見覚えのある風景。
周囲には無数の風車があり、その中にウルムチへと続く一本の道があった。
この風車の中を歩いたのはトルファン-ウルムチ間。

忘れるはずがない。

ぼくはこの風車の真下で夜を過ごしたのだ。
夕暮れ時、あまりにも暇だったので周囲の風車の数を数えたのだ。
テントを張るのが面倒で、シートの上にシュラフだけで眠ったのだ。
風車の羽落ちないよなとややビクビクしながら眠ったのだ。
でもって、翌日はウルムチ入りを待ちきれず、ライトを装着し、かなり早い時間に歩き始めたのだ。
(当時のブログはこちら


しかしこんな所で写真撮ったっけ?と一瞬考えるも、すぐに、ああ彼かと中国人サイクリストの顔を思い出した。
ウルムチへの距離を尋ね、別れ際にミネラルウォーターをいただいた事を覚えている。

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偶然にもというか、つい最近、ブルガスでも退屈な時間の中、中国や新疆の写真を見たり、ブログを読み返したりして中国での日々を思い出し、色々と思う事があったわけだけど、こんな形で彼と再会するとは。新疆の空の下での出会いを思い返す事になるとは。

素晴らしい出会いに恵まれ、過酷な環境もあり、食事もおいしく、改めて中国、新疆での歩行はとても楽しく、充実していた様に思う。ブログを読み返してみれば、なぜか中国での日々が際立って楽しく思い返せるのです。

歩行をスタートさせた国だからか、当初抱えていたいくつかの不安を乗り越え、わずかな自信を持てたからか、徒歩で移動する旅が今以上に新鮮なものだったからか、単純に食事が美味しかったからか、どこにでも宿があって楽だったからか、自分でも理由ははっきり分からないのだが、今思えばとにかく楽しかったなと。ぼくはこの国大好きです。



いくつかの翻訳サイトを使ったものの、完璧に和訳する事はできませんでしたが、翻訳、要約したものを転載します。



■日本の青年の吉田正仁の徒歩で行くユーラシア大陸

5月1日、自転車に乗って柴*堡に行って鶏肉ととうがらしで作った料理を食べに行く。 日光は美しくて、気持ちはとても良くて、午後5時に帰って来る時、風力の発電所の付近で人力車を引き、前へ進んでいる青年と出会って、自転車に乗って追い越した後、数十メートル先で止まった。

nikonのファインダーを通して注意深くしげしげと見ます。黒く痩せた顔、とても長い髪の毛、汗で濡れたTシャツは乾燥し、塩が付着していた。2枚の写真を撮影しました。

“どこからきたのですか?”

“Japanese”

私はしばらくためらった。最初の判断と一致する(第一印象?)、本当に普通の人ではない!

“where are you going?”

“ i am japanese,to Urimuq , from shanghai to europe,walk 120 days.”

本当に容易ではありません。その時にわたしはばかり注意深く彼の装備を観察する。一台の特製の人力車、その上に一つのとても大きいリュックサックとその他いくつかの装備品が置いてあります。

“do you need the food or water?”

彼は手を振って(断って?)、乗用車を指します(翻訳失敗、意味不明)。
簡単な交流を経て、記念写真を撮る。まずは私のnikonでSHY(一緒にいた嫁か?)の撮影によりいっしょに写真を撮ります。
それから彼は人力車の中からビニール袋を取り出して、開けてみると意外にもシグマのレンズを搭載したPENTAXです。わたしのカメラの包装方法と驚異的なビニール袋の包装。私は当時を思い出せば笑ってしまう。

後方の風車と雪山など彼は構図をとても気にかけて、国道の真ん中に立った。
“危険だ、車に注意して"

別れ際、私はウルムチまで40キロである事を彼に教え、1本の水を渡しました。

別れを告げて出発して、それぞれ自分の道を行きます。

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私達は下り坂+追い風で順調に進み、まだ暗くはない9時半ウルムチにに到着した。“日本のさすらい人”がこの日どこに着いたかは知らない。

(一部翻訳不可のため省略)

彼の信念は一種の信仰のように固く、根強く、阻止する事はできない。敬服する。

祝吉田一路平安!


(以下中国でのメディア掲載の事などあったけど略)



※「from shanghai to europe,walk 120 days」とありますが、120 daysは上海からの日数で、ヨーロッパまで120日という事ではない。
※レンズはシグマでなくタムロンです。どうでもいいけど。
※彼が笑ったというカメラを入れていたビニール袋はスーパーなんかの買い物袋。
※「構図をとても気にかけて」とあるが、構図をとても気にかけた写真が上のものか(笑)。多分、リヤカーと自転車を一緒に入れたかったのだと思う。


束の間の出会いではあったけど、こうして記憶に留めてもらえた事が何より嬉しい。
この旅の成果の一つであると思います。

中国から6000キロ離れたイスタンブールから、新疆の空の下で出会った彼にメールでも送ってみようかな。