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ALKINIST -あるきにすと- いま、会いにゆきます

いま、会いにゆきます 

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バックパックの奥底に3枚の写真が眠っている。

今回のユーラシア大陸横断ルートは再訪する地が多く、昔お世話になった方々と再会し、写真を渡そうかと考えていたのだ。
切手を貼って投函なんて味気ない。この手で直接手渡したかったのだ。
彼らとの再会を喜び、ここまで歩いてきたんだなと、しみじみ感慨にひたるのもいいかなとそう思った。「歩いてここまで来ましたよー」と驚かせるのも悪くはないなと。


しかし、しかしですね、


頭の固いトルクメニスタンのせいでルート変更を余儀なくされたわたくしは、彼らの暮らすシルクロードでなく、カスピ海北のよく分からぬ国々を歩かざるを得なくなり、ウズベキスタンはもう目の前、ほんの100キロ程の場所なのに、シュムケントから南下するのでなく北上。
サマルカンドでお世話になった家族と会う事も、イランでもてなしてくれた方々と会う事もできず、カザフスタンの無人地帯へ向け歩き続け、そこから欧州入りする事となったわけです。

刺激が少ないヨーロッパをさっさと終わらせたかった。さっさとユーラシア大陸横断を終わらせるつもりでいたのに、ロカ岬に背を向け、東へ、トルコへ向かったのは、その他色々な事情も絡んではいるものの、この写真の事もある。


イスタンブールで再会したい人達がいた。
写真を渡したい人達がいた。


彼らは、昔イスタンブールに滞在していた際、お世話になった宿主夫婦。
この宿で過ごした時間は、ぼくがこれまで旅した中で最も強く印象に残っていて、本当に素晴らしい出会いに恵まれた。そんな場所を与えてくれたご夫婦なのです。


イスタンブール到着し、まず目指したのはこの宿だった。
7年前の事を思い出しながら、アザーンの響きを聞きながら、覚えているようで覚えていないスルタンアフメットへ辿り着いた。
この宿周辺の事はしっかり覚えてるつもりだったけど、目印だった近くの銀行は消え、その他にもいくつかの変化があり、思い切り素通りしていた。
気が付いたのは7年前と変わらず営業していたマクドナルド前、行き過ぎているではないかと。念のため、日本語で話しかけてきたトルコ人に宿の場所を確認し、ようやく到着した。


しかし、これが7年という時の持つ変化でしょうか。
階下にある彼らが経営していたキリム屋には知らないトルコ人がいて、「ここにはいないよ」と。今はカフェも経営されているらしく、そちらにいるとの事で。
感動的な再会を予定していたのに思い切り肩透かしをくらった、というのがイスタンブール到着時の話。


あれから2週間程経つものの、カフェの場所も知らず、彼らとはまだ会っておりませんが、今から思い切り抱きしめてこようかと思います。