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ALKINIST -あるきにすと- 山越えて陜西省 

山越えて陜西省  

延々と続く山道。
幾度となくアップダウンを繰り返す。

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河南省・西峡辺りから始まった山道。
標高は1000メートル程とさほどでもないが、時折急な坂道が現れる。
当然ながら平坦な道と比べると足は重く、疲労を感じる。
休憩の間隔も短くなり、目標の距離こそはこなしているもののペースは落ちる。

そして山道以上に苦しめられているのが暑さ。
ほんの数日前までは霧に覆われ、時には氷点下の中を歩くこともあったが、あの雨の日を境に快晴が続いている。
2月とは思えない強烈な陽射し。日中は連日20度を超える。
朝こそは肌寒く、フリースとジャケットを着てはいるものの、昼前には半袖シャツ1枚になる毎日。

ほんの数日の間に氷点下の厳冬と初夏の様な気候、2つの季節を体感。
急激な気候の変化に体は順応できないでいる。

シャツで顔を拭えば、体から発せられた塩分が袖口に付着。
宿に着き、鏡を見れば、真っ白な塩が頬についており、ここ数日の陽射しで冬であるにも関わらず真っ黒に日焼けした顔が映し出されていた。

山道と強烈な陽射しに消耗する体力。
ハァハァという息遣いに、やや鈍くはあるがリズム良く刻まれる足音。
そんな音を聞きながら、歯を喰いしばり、「西安、西安」と呪文を唱えるかの様につぶやく。

西安に着いたらうまいものをがっつりと食べよう。
西安に着いたら甘いものを嫌になるまで食べてやろうと。

今、頭の中にあるのはロカ岬でもカザフスタンでもなく、目の前に迫った西安の事だけ。