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ALKINIST -あるきにすと- ワレ到着セズ

ワレ到着セズ  

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合バスだけでいけるか友人と賭けをした沢木耕太郎。そしてその旅の過程が書かれているのが深夜特急。

日本の友人に「ワレ到着セリ」と電報を打つため、最終目的地はロンドンの中央郵便局。
しかし、中央郵便局に到着後、電報は公衆電話から打つものだったと分かり、郵便局から電報は打たず、中央郵便局には到着しなかったという意味で、沢木氏は「ワレ到着セズ」という言葉で締めくくった。

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なんて事を思い出したのは、湾を抜け、目の前に大きな海が見えた時。

アトランティックシティから始まった北米徒歩横断。
大西洋から歩き始めたわけだけど、出発当初は目的地が決まっていない状況でして。
そもそも北米を歩くつもりはなく、本来はアフリカ横断、サハラ砂漠横断が目的だったので。


アフリカ行きの準備を万全にするため一時帰国
準備不足のままアフリカに突っ込む
北米横断


という3つの選択肢から消去法で選んだ北米徒歩横断だった。
ユーラシア大陸徒歩横断はロカ岬という目的地を歩行開始前の準備段階から何年も思い続けてきたのだが、北米はどこを目指すのか全く決まってない状況。
ただ大陸横断に挑むのであれば、その西端を目指すのは当然で、ならば太平洋が目的地だと太平洋を目指し歩く事にした。
アラスカの北米最西端、バンクーバーという2つの選択肢があったけど、バンクーバーを目指すと決めたのはトロント滞在中の事だった。


そんなわけでバンクーバーというよりは太平洋を目指し続けてきたわけだけど、エドモントン辺りで重大な事に気づいた。
何気なく地図を眺めていたら、バンクーバーに面した海辺に「Pacific Ocean」太平洋の文字はなく、「Strait of Geogia」とあった。「Pacific Ocean」はバンクーバーの先のバンクーバー島に面していた。他の地図を見ても同様だった。


そうなのです。
バンクーバーに着き、北米大陸西端に達する事はできても、北米大陸徒歩横断を終える事ができても、目指している太平洋に達する事はできないというよく分からぬ状況。
着いたんだけど、着いていない状況に苦笑いせざるを得なかった。

そしてぼくも沢木氏と同じ様に思いました。

ワレ到着セズ



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バンクーバーはもう目の前。

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Lions Gate Bridgeを渡りバンクーバー入り。

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北米大陸西端到着。
バンクーバー島へ渡り、太平洋を見る事も考えたけど、あくまで徒歩での大陸横断が目的なのでここで終わり。
消去法で決まった北米徒歩横断だけど、出会った人や自然、そして熊、とても満足で歩いて良かったと心から思う。

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アトランティックシティ出発から414日目。
クリスの家の前で6385キロの北米徒歩横断は終了した。

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