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ALKINIST -あるきにすと- 上海経由メルボルン

上海経由メルボルン 

ユーラシア大陸徒歩横断終了後、目標を徒歩による地球一周に切り替えたわけだけど、次なる目標として定めた北米徒歩横断も無事に終え、ユーラシア、北米の両大陸に上海からバンクーバーまで足跡を残し、バンクーバーからさらに西へ向かえば母国日本、さらには歩行を開始した中国。
このまま西へ向かい、中国に戻れば、徒歩で地球一周しましたと言ってもいい状況ではなかろうか。


実は昨夜、上海にいた。

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バンクーバーからメルボルンへ向かう航空券を探していたところ、最も安いのが上海経由の中華東方航空だった。ただの乗り継ぎとは言え、こういう形で上海に来てしまう事になるなんて苦笑いだった。
北京経由でも良かったけど、やや割高なので結局最安の上海経由でメルボルンへ向かう事にした。


当初はただの乗り継ぎという気持ちでいた。
ここで歩行を終えるわけじゃないし、特別何かを思うという事はなかった。

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しかし日本の真上を通過して、どんどんと上海に近付いて、着陸態勢に入り徐々に高度を下げていく中、色々な事がよみがえってきた。

2009年1月1日に上海を出発して1020日目。
ユーラシア大陸を横断して、北米大陸を横断して、東から上海に戻ってきたという事実に胸が熱くなり、ロカ岬でもバンクーバーでも思わなかった「やり遂げた」あるいは「やり抜いた」という事を初めて思えて、窓に額を押付けてオレンジ色の街灯がきれいに並んだ上海郊外を食い入るように眺め続けた。

額をずっと窓に押し付け続けたのは上海の景色を見たかったから。
情けない話だけど涙ぐんでしまったから。

着陸の瞬間は目を閉じていた。
振動を体に感じた瞬間、ここで終わってもいいかななんて思った。
そんな事を思ったのも初めての事だった。


ここは本当に上海なのかと半信半疑だったけれど、空港の職員は皆中国人で、空港の案内板や看板も全て中国語でここが中国でないはずはなかったのだけど、予定外の事が1つ。
当初は乗り継ぎなので、そのまま中国に入国する事なく、上海の地を踏む事なく、メルボルン行きの便に搭乗できると思っていたのだけど、

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入国しちゃった。

入国するつもりはなかったんだけど、そうしないと乗り継げないらしい。
日本人は15日間ビザなし滞在可能だから問題ないけど、ビザが必要な人達は困るんじゃないのこれ。わずか30分の中国滞在だった。

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ここから歩行を開始した人民広場へは40キロ。
ユーラシア・北米と22350キロを歩いてきたわけだけど、残り行程0.2パーセントを歩けば、目指している上海・人民広場に到着、地球一周を終える事ができる。
あと1日歩けば、明日にも地球一周を終える事ができる。
もう99.8パーセントを終えているのです。

でもぼくは人民広場に背を向けた。


ここから40キロを歩き、人民広場に戻っても地球一周。
オーストラリア、東南アジアとさらに1万キロを歩き、人民広場に戻っても同じく地球一周。


後者を選んだぼくは多分アホです。


サヨナラ上海、もう1万キロ歩いて戻ってきます。



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クリスの家を出てから33時間、とても長い移動だった。
今はオーストラリア・メルボルンにいます。

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飛行機からは砂漠が見えた。
上空からどんなものかとオーストラリアの景色を見下ろしたけど、何もないというのが感想です。

オーストラリアについては全く下調べはしていなくて、機内でクリスからもらった地図をじっくりと眺めてみた。
とりあえず分かった事は、500キロの間に町が1つとか、200キロ何もないとか、そういう環境が当たり前という事実。
カナダでは町と町との距離は長くても100キロとか150キロ程度。
湖や小川から水を汲み、飲料は確保できたけど、ここは砂漠地帯、しかも夏。

実際に上空からこの何もない大地を見下ろすと、多分苦労するなと、ちょっとやばいんじゃないかとも思ったけど、それと同時にとても楽しみに思えた。

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こんな道を歩きます!わくわくする!