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ALKINIST -あるきにすと- 250キロの空白

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250キロの空白 

IMGP1018_R.jpg

スチュアートハイウェイを歩き始め、173キロ、113キロと無補給区間を順調に消化。
そして最初のヤマ場と考えていた253キロにも及ぶ無補給区間を迎えた。
始点のGlendamboに到着したのが4日前。

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113キロを歩き抜いてきたので、冷たいビールを飲んで己を労わり、Coober Pedyへ向かうための準備。
ここで5日分の水を得るつもりでいたけど、この町の水は飲めないという大誤算。
その場で今後携帯する飲料を計算し直し、ミネラルウォーターなどを購入した。

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250キロの無人地帯。
250キロの空白。

延々と似たような景色が続いて。
延々と地平線が広がっていて。
そしてまた延々と同じ様な日々を繰り返す。

町もない。家もない。人もいない。
過去に誰かが住んでいた形跡すらない。
何もない。

明日の事、明後日の事、さらに翌日の事。
何度も先の事を考えてみたけど、250キロとか5日とか、とにかく長くて遠過ぎて、とりあえずは今日の事、目の前の一歩の事だけを考えようと切り替えた。

IMGP1349_R.jpg

無人地帯ではあるけれど、豪州の北と南とを結ぶ主要道路なので、交通量はそこそこ。
対向車とすれ違う際は手を振られたり、指を1本立てたり、クラクションを鳴らされたり。
あるいは車が停車して「水はあるか?」と声をかけられる事も何度か。

こちらの方は道脇でぬるいコーラを飲んでいたところ、ペットボトルを渡してくれた。
なんと半分以上が凍った状態の水。
冷水をあっという間に飲み干した後は、ぬるい水を氷の中に入れて冷やし、その後また冷水を飲むという事を何度か繰り返した。

長い無人地帯にいれば妙な不安に襲われる。
それは海で泳いでいて、浜が少しずつ離れていく時に感じる不安に近いものがあった。
有人地帯から離れていく不安。水を補給できない事から生じる不安。

ドライバーとすれ違う際に一瞬ではあるけど交わされるコミュニケーションは、唯一自分が外部とつながっている事を意味し、安らぎ、落ち着きを与えてくれた。

IMGP0993_R.jpg

とまあこんな感じで5日間、250キロの空白を歩き続け、Coober Pedyに到着。

IMGP1500_R.jpg

町の外れで振り返ってみれば、過去に立ち寄った所への距離標識。
けっこう遠くまで来たなあ。

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