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ALKINIST -あるきにすと- 寧夏回族自治区

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寧夏回族自治区 

標高2300メートル。

足を止める度に高度を確認する。
腕時計の温度計で気温を測ってみれば0℃を表示。
体温が含まれての温度なだけに実際はどこまで下がっているのか分からないが、氷点下の中にいることだけは確かな様。

標高が上がるにつれ、雪は勢いを増し、吹雪となった。

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50キロ近い荷物をリヤカーに載せ、白い息を吐きながら、雪舞う山道を進んだ。

疲労を感じ、足を止め、しゃがみ込む。
本当はどこかに腰を下ろしたいのだが、勾配がきつく、手を離せばリヤカーがずるずると後退してしまう。
しっかりと両手で支え、その場にしゃがみ込むしかない。

歩行中こそ体内の熱が上がり、額から汗が流れ落ち、体は汗ばむも、一旦足を止めれば、一気に体が冷えてしまう。
体から湯気が上がり、鼻水を垂らし、汗と雪の混じった髪は凍りつきパリパリ、携帯している水も氷と化す。
手袋を外せばすぐに指先の感覚が鈍くなる。

勾配のきつい山道、氷点下、吹雪と見事に揃った悪条件。
足が重く、足を止める頻度が増した。
時には100メートル歩いただけで足が止まってしまう。

「中国の名も知らぬ雪山で何をやっているんだろう」と、
「お前はアホか」と、自分を罵る。

何もかもを投げ出し、現実逃避したくもなる。
その度に、ゆっくりでいいから、時間がかかってもいいから、一歩一歩歩こうと自分に言い聞かせた。

歩いては止まる、そんな事を何度も繰り返した。

IMGP3162_convert_20090308182300.jpg

疲労、寒さに加え第三の苦痛、空腹。

きついし、寒いし、腹減ったしで、三重苦。最悪な状況。
こんな山道があるとは知らず、朝食はコーヒーとビスケットを数枚食べただけ。
携帯している食料はレトルト食品のみ、こんな所で食べれるものはない。

「これでも食って頑張れ」とでも言ってくれたのだろうか。
大きな声と共にトラックから梨が投げられた。
あっという間に通り過ぎていったトラックの後姿を見ながら「謝謝」と呟く事しかできず。

吹雪の中、ものすごい形相で梨をかじる姿は異様だったに違いない。
横を通り過ぎていくバスやトラックからはどう映っていたのだろうか。
しかしながら、この梨には本当に救われた。


寧夏回族自治区を通り抜けた3日間。
山、氷点下、吹雪、空腹・・・
わずか3日ではあるけれど、思い出しただけで身震いしてしまうような強烈な印象を残してくれた。


しかし中国で吹雪の雪山を歩く事になるとは全くの予定外でした。

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