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ALKINIST -あるきにすと- ベトナムという国

ベトナムという国 

カンボジアを歩いていた時、ベトナムナンバーの車から5人くらいの男が降りてきて、人目を気にする事なく一斉に立小便をし始めた。品のない汚い連中だなと思った。


ベトナム入国前からすでにそんな事を思っていた訳だけど、入国後も彼らの立小便について少し驚く。


東南アジアの国々、ヨーロッパや北米、豪州。
どこの国の人も立小便をする際は人目を気にして道路から10メートル、20メートル離れた茂みに入っていき用を足したものだけど、ベトナム人は道路からほんの2,3歩歩いたところで放尿する。
1人とか2人とか数人とか、そんな程度ではなくほぼ100パーセント。

ひどい奴は道路上から離れる事なくその場で立小便をする。
露出狂ではないので堂々と見せつける様にするんじゃなくて、自分のトラックとかバスの車体にぶっかけている。


ある朝、前方にバイクが停車し、男がバイクから降りて道路から離れていった。
これまで1度も見る事のなかった茂みで立小便をするベトナム人なんじゃないかと思い、「やればできるじゃないかベトナム人よ」と少し嬉しくなった。奇跡を感じた。
そしてぼくがそこを通過する時、彼の勇姿を目にしようと茂みに目をやれば、しゃがみこんで堂々と野グソをしているおっさんの姿があった。


この国は色々とおかしい。

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フランス人サイクリストは「クソッタレだ」と罵倒し、ベトナム人ドライバーのムチャな運転のせいで転倒した欧米人ライダーは「ファック」とドライバーに詰め寄っていた。


クソッタレ、ファック、いずれも否定しない。

ベトナムを1日半歩きサイゴンに着いた10日前、「ベトナム人ドライバーのクラクションは許容範囲」なんて書いたけど取り消します。
殺意がわき、ペットボトルを投げつけたろうかと思う事もしばしば。



サイゴンからニャチャンへの8日間の歩行でバイク、車と2度の接触。

車との接触は全く大した事ないけど、後方からの追突気味のバイクとの接触には驚いた。
バイクは思い切り転倒し、後続ののバイクも転倒したものを避けようとして転倒した。
こちらは体、リヤカー共に問題ないけど、荷台のバッグが少し破損した。

北米、豪州では安全のため対向車線側の路肩を歩いていたけど、東南アジアではその時次第という感じだった。
自分の身は自分で守るしかないので今は対向車線を歩いている。



羞恥心を持たずどこででも小便をし、割り込みも当たり前、ゴミもそこら中に投げ捨て、ゴミで溢れる汚い国土、外国人であると分かれば何に対してもふっかけてくるし、連日何度も響くやかましいクラクション。


東南アジア、タイやマレーシアなんかと並べればそれらの国々に失礼な気がするし、同列に語りたくはない。
「こんな国さっさと出てやろう」と思う事も何度かあり、カンボジアへ抜ける事やバスでプノンペンへ戻る事も考えたくらい。ひどい国だなと思う。


不愉快な事が多かったけど、楽しかった中国での日々を思い出し、ぼったくりを除けば中国そのものである事に気付いた。
ベトナム人の顔立ちもタイ人なんかよりも中国人の方が近いと思う。

不思議な事にここが中国であると考えたら色々と許せる気がし、楽しもう、良い所を見つけてやろうと寛大な心を持つ事ができた。
しかしその直後バスのやかましいクラクションに殺意を覚えたのだけど。

IMGP5118_R.jpg

バイクとの接触後、キレていた自分を家に招いてくれた。
「飯を食っていけ」というのでお邪魔したのだが、食事が出てくるまで1時間半もかかり、結局2時間も滞在。
共通言語がないので彼のベトナム語にうんうんと適当に相槌をうった。

名前をロティエットと言い、伸ばし始めて15年の髭という事くらいしか彼の事は分からなかったけど、こういう出会いがあるからもう少しベトナムを歩いてみようと思えるのです。