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ALKINIST -あるきにすと- コーヒーセレモニーと恐喝

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コーヒーセレモニーと恐喝 

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首都脱出。

PM2.5が盛んに報道されていた頃に中国を歩いた。
体への影響を考え、念のためマスクを着用していたが、そんなものをつけているのは外国人だけ。大気汚染などどこ吹く風という感じで中国人はいつもと変わらぬ日常を過ごし、脅威を覚えるような大気汚染を視覚で感じる事もなかった。
確かに写真で見る北京の大気汚染はひどかったが、中国全土に対して危険という印象を与える報道は過剰だったというのが個人的な感想。

そんな事を思い出すアディスアベバの朝。ここの方がよっぽどひどい。
朝靄と排ガスで視界悪し。モクモクと黒煙を発する車とすれ違う度に息を止める。


ストーブの燃料が少ないので、燃料補給のためガソリンスタンドに寄るが、3軒のガソリンスタンドで「フィニッシュ」と言われた。営業時間が終わったわけではなく、ガソリンが尽きたとの事だが、ここは経済制裁を食らう某国でも辺鄙な田舎でもなく、一国の首都なのにこれで良いのか……。

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そしてエチオピアを南下していく。
最短ルートではなく60キロの遠回りになるルートを歩くのは単純に最短ルートの方がアップダウンが多く、きつそうだったから。
アディスアベバを発ってから3日目の朝、歩行開始直後にパンクに気付き30分のロス。

そんないくつかの要因が重なっての出会い。
いつも思う事だけど出会いというのは偶然の連鎖によるものなのだ。
民家に隣接する小屋にテントを張らせてもらい、ラーメンでも作ろうかと調理道具を取り出していたところ、コーヒーのお誘いをいただいた。

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もちろんインスタントコーヒーなどではなく、エチオピアの伝統的習慣であるコーヒーセレモニーが小屋の中で始まった。
コーヒーの生豆を煎るところから始め、木臼と棒で豆を粉末にし、コーヒーを煮立てる。
尋ねてみたい事がいくつかあったけれど、英語は通じず共通の言葉はなく、彼女の動きをじっと眺めていた。

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最初のコーヒーを口にするまでに40分を要し、2杯目のコーヒーを飲む頃はすっかり暗くなっていた。
初めて体験するコーヒーセレモニー。冠婚葬祭の際や、客を迎える際などに行われるらしいのだが、とてもありがたいおもてなしだ。
さらには「小屋ではなくて家の前にテントを張りなさい」と気遣ってくれたり、素晴らしい出会いに恵まれたなと思うのである。

エチオピアでは苛立つ事が多いけれど、連日の様にテント設営場所を現地の方に提供していただきお世話になっているのは確か。エチオピア人に苛立ち、エチオピア人の優しさに救われてを何度も繰り返している。



なんて事を思った翌日。

前方の道脇に10人くらいの男がいて、1人の男が進路を妨害。
右へ避けようとすれば男も右へ、左へ避けようとすれば左へ。
不快感を露にして「なんだお前」と言えば、「ギブミーサムマニー」と男。右手には拳大の石が握られていた。
ちょっとまずいかなと思ったが、日中だし道路を走っている車もいるし、車道の方へ出て強行突破。
通り抜ける際、「ユーアークレイジー」と頭をつんつんと叩くジェスチャーをすれば、別の男がリヤカー後部を軽く蹴り、男は石を投げつけてきた。

子供が相手ならキレているところだが、相手は10人である。関わらない方が賢明だと考え、その場を去る。
連日のように「マネー」と言われているが、石を手に脅すかのように「マネー」だなんて物乞いではなく恐喝ではないか。日本なら立派な刑事事件である。

怒りを抑え込んだ分、余計にむしゃくしゃしていたが、直後に笑顔で挨拶してきたおっさんによって少しだけ緩和された。
他国に比べ、変な奴の割合は高く、不快な思いをする事も多いが、正と負の波が交互にやって来て、必ずしも「嫌いだ」とは言えない国エチオピア。

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