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ALKINIST -あるきにすと- 乱風

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乱風 

らんぷう?

公安が打ち込んだ携帯電話の画面には「乱風」の文字。
「はて?」と一瞬考えるも、

「なんだ強風か」と、
「ただの風ではないか」と、納得。

その乱風が曲者であるなんて全く考えてもおらず。

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トルファンを出発して数キロ、
延々と続く大型トラックの長蛇の列があった。
事故でもあったのだろうかと思いながら、トラックの間を通り抜け、歩く。

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数キロ歩いて辿り着いた先は国道の収費所。
「乱風」につき、道路閉鎖中。

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歩くのもダメとの事で、リヤカーを先頭に置き、待機する。


先頭で待っている人達は何時間も待っていた様で、
暇で暇でしょうがなかったらしく、


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あっという間に周りを囲まれ、質問攻め、暇つぶしの相手とされてしまう。



待つ事1時間30分。

ようやく規制解除。
ロスした1時間半を取り戻すべくペースを上げる。

歩き始めこそは風など気にならなかったが、次第に吹き荒れる風。
強風どころではない、未だかつて経験した事のない様な風。

まさに乱風。

しかも最悪な事に向かい風。

姿勢を低くし、風の抵抗を最低限に抑えないと前に進めない。
一歩一歩がとても重く、平地であるにも関わらず、勾配のきつい山道を歩いているかのよう。
普通に立っているだけで吹き飛ばされてしまうし、休憩のため道脇に停めたリヤカーは風の勢いで後退する、50キロ以上の荷物を積んでいるのだけど。
のんびり休憩さえもできやしない。
リヤカー共々何度か危うく吹き飛ばされそうにもなった。

こんな風を正面から受けながら、何度も足を止めたくもなるのだけれど、
実際に足を止めまくったのだけれど、
身も心もボロボロにさせながら、何とか歩き続ける事6時間、およそ30キロ。
最低限の距離を歩き、かなりの疲労が溜まっている事から歩行終了。

周囲には宿などなく、一面荒野。
遥か遠くに建物らしき影が見えるも、そこに宿があるかなんて確かでないし、これ以上歩く気力は残されてない。
さすがにこの風の中テントを張る気にはなれず、道路下の通路へ。

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風の強い日など、これまでも何度か泊まる事を考えた道路下の通路。
人目につかないという利点を持つこの通路は絶好の野グソポイントとなっており、ひどい状況で、とても一夜を過ごそうなどとは思えなかったのだけど、今回は奇跡的にもきれいな通路。

ただ、この通路の中をも風は吹き抜け、ガソリンストーブを出し、何か作る気にはなれず。
悲惨な状況ではあるけれど贅沢は言えない。
人目につかない場所を確保し、ゆっくりと足を休める事ができるだけでありがたく思わねば。

通路を吹き抜ける冷たい風。
たまらずバックパックにしまっておいたフリースを取り出し、さらにはジャケットをも着用。
マットとシュラフを取り出し、携帯していたラスクを数枚かじって夕食。

新疆時間午後6時30分、
オレンジ色に染まっていく荒野をぼんやりと眺めながら眠りに就いた。

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しかし天井低いなあ。

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