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ALKINIST -あるきにすと- Carretera Austral

Carretera Austral 

サイクリストの聖地、憧れなどと謳われるアウストラル街道。
約2000キロに及ぶ世界一美しい林道の中でもトランキーロ周辺が最も美しいと聞いていた。

船を使いたくなかったのでアウストラル街道の終点から歩く事はあきらめたが、チレ・チコからアウストラルを目指せば、トランキーロへ50キロの所に合流できる。アウストラルで最も美しい景色を堪能できる。
どんな絶景が待っているのだろうかと期待に胸を膨らませてアウストラルを歩き始めるのだが、延々とカレーラ湖に沿った道が続くだけ。



もしかしてアウストラルで最も美しい景色ってこの湖沿いの事を指すのだろうか……。
チレ・チコからひたすら見続けている景色なので、少し興醒め。
しかし崖上の道も良かったけど、アウストラル街道から見る湖もまた見事だった。個人的にはこちらの方が好きだ。2日前に歩いたであろう対岸を眺めたり、それなりに満喫。

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アルゼンチン側で初めてこの湖が現れてから1週間も湖沿いにいたのだが、トランキーロの先で湖沿いの道も終わり。
その後は目を癒し、度胆を抜いてくれるような絶景は現れず、黙々と未舗装路を歩く。
時折通過する車の多くは減速することなく土煙を浴びせながら走り去っていき苛立つ。

「これのどこがサイクリストの憧れなのだ。快適舗装路が続くパンパの方がましではないのか」とぼやきたくなるのだけど、やはりパタゴニアは期待を裏切らないのである。

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工事区間も多く、待たされる事もしばしば。
サイクリストの聖地というだけあってサイクリストは多い。
ルート40のパンパを歩いていた時は1人もいなかったのに、アウストラルを歩き始めてから6日で20人のサイクリストを目にする。
世界で最もサイクリストが集まる場所ではなかろうか。

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声をかけてきたドイツ人ライダー。
バイクにアフリカの国々のステッカーが貼られていたので、「自分も南米の前はアフリカを歩いてたんですよ」と言うと、「スーダンを歩いたのはいつ頃だ?」と彼ら。
同時期に彼らもスーダンを走っていて、歩いている姿を見かけたのだという。
そして今回の遭遇にもしやと思い、声をかけたのだとか。スーダンで出会ったオランダ人ライダーとも知り合いで、世界は狭いなと実感する。

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アウストラル街道4日目、セロ・カスティ―ジョ村に到着。

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セロ・カスティ―ジョという山が近くにある。
カスティ―ジョというスペルが英語で城を意味するキャッスルに似ているなと思っていたら、やはりカスティ―ジョは城を意味する単語だった。城というより要塞のよう。良い山だ。

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日帰りトレッキングへ。朝は見上げていた頂がすぐ側にある。
高低差1300メートル、登りに5時間かかるトレッキングと言うよりは登山であった。

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広角で撮っても入り切らないのでパノラマ。
さすがにパイネの連峰よりは劣るけど、トーレス・デル・パイネと比べたらこちらの方が好きだ。山単体で言えば世界で最も好きな山。

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何度も後ろを振り返りながらセロ・カスティ―ジョを去る。

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この先にはアウストラル街道で最も高いという1100メートルの峠越え。

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峠を越えた先では咲き乱れるタンポポが迎えてくれた。

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その後は湖でもガツガツした岩山でも氷河でもなく、新緑眩しい木々に囲まれた林道がしばらく続き、牧草地帯へと変わる。

次々に違う表情を見せてくれるアウストラル街道。
やはりパタゴニアは期待を裏切らないのだ。