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ALKINIST -あるきにすと- ナスカへの道

ナスカへの道 



シクアニから2日半かけてクスコへ戻った翌朝、勢いそのままに1カ月半を過ごしたクスコを出発。
数えきれないくらいに足を運んだアルマス広場だがこの時間に来るのは初めて。
朝のアルマス広場はとても静かだった。

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クスコから約640キロ離れたナスカを目指す。
標高3400メートルのクスコに対しナスカは700メートルでしかないのだが、ただ2700メートル下れば良いのではなく、いくつかの峠を越えていかないといけないのだとか。
どの程度の峠をいくつ越えるのか、事前に調べる事もできたけど、あえて余計な知識を入れない事にする。

チョケキラオへ行った時、ナスカ方面へ約150キロ、車で向かったので知識としてあるのはこの150キロの区間のみ。
3400メートルのクスコから3700メートルまで上り、2000メートルまで降下、再び3700メートルまで上るというハードなルート。
今度はここをリヤカーを引いて歩くのかと思うと憂鬱な気分になった。

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クスコを離れればのどかな景色が広がる。

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初日は3700メートルまで上り、そこから200メートル下る。
日没後に九十九折の道を歩くのは危険なので3500メートルの所にテントを張る。
眼下には翌日下っていく道が見えた。

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2日目。
まずはひたすら下り。

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2000メートルまで下った後、上りが始まる。

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上の方に見える九十九折の道にやる気を失い、300メートル登ったところでテントを張る。
翌日は2300メートルから3700メートルまでひたすら上る事になり、想像しただけでも憂鬱。

しかしエチオピアでも1日で1300メートルを上った事もあったし、チリ・サンペドロからボリビア国境への過酷な上りも経験済み。あれよりきつい事はないだろうと考えたらずいぶんと気持ちが楽になった。
これまでの経験が背中を後押ししてくれ、勇気づけてくれる。まさにそんな感じ。

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3日目。

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まずは前日にやる気を削がれた九十九折から。
一晩ゆっくり休んだからか、視覚で感じる程のきつさはなく、思っていた以上に軽快に足が進んだ。

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延々と続く上り。
決して楽ではないのだけど、きつくて足を止めるという事もない。
これまで様々な環境下を歩いてきた事でタフになったのか、標高3000メートル超の高地で3カ月過ごしているからか。
もちろんそれらも理由として挙げられるけど、ペルーの上りは勾配が緩やかな気がする。

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先日チョケキラオへ行った時はこの分岐を曲がった。
この時点で標高は約3700メートル。
この先高度がどのように変化するか、どんな景色が待っているかなど全く分からず、未知の世界。

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3700メートルまでだろうと思っていた高度だが、その後も上りは続き、4000メートルまで上昇。

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峠を越え、言葉にならない達成感に浸っていたのも一瞬の事。
遥か下にアバンカイの町が見え、あそこまで下るんかと青ざめる……。
頑張って上ってきた貯金を一気に使い果たすようで憂鬱な気分にさせられる。
この先さらなる峠が待ち構えているのは確か。できる事なら高度を下げたくはないのだが。

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日没は近いものの、行ける所まで行っておこうと下り始める。
適当な場所でさっさとテントを張りたかったが、水がほとんどないという状況。
山のどこかに水源があるものと思っていたけど、まったく現れず。水を求めて暗くなるまで歩き続けたけど、大型車も走るこの道を歩き続けるのは危険と判断し、水がほとんどないままテント設営。

2300メートル→4000メートル→3700メートルという1日。
1700メートルの上りがあったにも関わらず、52キロを歩けた事は自信となった。

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持っていた水は4口分。
幸い標高が高いので夜は冷え、夜2口、翌朝2口を飲み、渇きをしのぐ。